草叢のナルシス 草叢に誰が植えたか水仙花 愛に藻掻いたナルシスの悲しき生を忘れてか 静かに春を告げていた ひとの言葉を繰り返しては捨てられた エコーも今は何処(いずこ)かに消え 春の空気の底に黙して咲いた ナルシスの白き肌(はだえ)に 光が触れて遠ざかる 今そこにある季節の香りは 酔うほどに悲しくなると言いたげに