特に冬を厭い春を望む理由もない
冬は嫌いではないからであり
また特に春が好きだからでもない
季節がそれぞれに美しいかどうかは
結局は自分の生きかた次第なのだ
けれど少しばかり夢を見て
春を望みかける冬の一日を思ってみる
命まだそこに在り冬日に鋭き風の音を聞く
我が胸に君が乳房の当たれるを
葉音さざめく竹の宿に聴く
滑るほど冷たき板の間の
冬日に僅かに温もれる
裸足で踏みて生を確かむ
春がくればきっとまた新しい変化がやってくる
そのときに僕が何をどうすべきかを
冬の間にこそ考えておくべきなのだろう
しばし黙して
迷うこと
過(あやま)つことのないように