晩秋日和 | 不完全な切り紙細工

不完全な切り紙細工

 誰も聴く人がいないのに歌いつづける歌がある
誰も見る人がいないのに踊りつづける踊り手がいる
誰も読む人がいないのに書きつづけられる言葉があって
不完全な切り紙細工を幾つも幾つもつなげていけば
そこに何かの絵が生まれるものと願う鋏がここにある







 
 秋
 深き秋

 晴天に恵まれて日溜りの温かい

 こんな日は
 陽射しのなかで
 光を浴びて

 裸の自分を生きていたい

 余分なことは考えず

 ここのところ何かと深刻に考えすぎているから

 ただ息をするものになる

 深く
 ただ深く

 空を吸い込むほどに