ジムノペディの雨 晩秋の寒さにもかかわらず 裸の少年たちが走り回っている ジムノペディに降る雨のように 何事も厭(いと)わずに 身体を揺らしあるがままの姿で 一欠片(かけら)の羞恥心もいらない 水面に落ちては輪を広げ 枝に宿っては 世界を映す 世界を映すというのはこういうことなのだ いのちの刃先にすべてをかけて 透明な裸の身体にすべてを受け容れる ジムノペディに降る雨が 何事も厭(いと)わずに 僕のこころに駆け込んでくる 一糸まとわぬ世界になって ジムノペディ第1番 「ゆっくりと苦しみをもって」(Lent et douloureux)