そして詩のもっとも重要な特質は
何一つ結果を期待せず
從って伝わることを期待せぬ点だ
それはもはや投げ出されたものであり
それによって得るものは何もない
ただ耀(かがや)くようにと作られて
後はそれを見る読む聞く者が
如何ようにも感じとればよい
悲しみが癒えようと喜びがいや増そうと
愛が震え戦いが鼓舞されようと
そのどのような受け止めようも
書いた者は歓び甘んじて受け入れるだろう
よほど愚かなものでない限り
その受け止められ方をおのが思いと比べては
また愉しみとするだろう
それはひとつの交歓の形
木と語らうのと似たようなもの
覗きこんだ草の露に映る世界を見たように
風になる羽音に命を聞くように
書く者は返りくる光に憧れて書くものだ