ハロウィンの小さな思い出 | 不完全な切り紙細工

不完全な切り紙細工

 誰も聴く人がいないのに歌いつづける歌がある
誰も見る人がいないのに踊りつづける踊り手がいる
誰も読む人がいないのに書きつづけられる言葉があって
不完全な切り紙細工を幾つも幾つもつなげていけば
そこに何かの絵が生まれるものと願う鋏がここにある

 
 
 まぁとにかくキャンディもらうより

 仮装して家々を回っていくのが楽しくて

 へぇあの子は魔女が似合ってるなとか

 あいつはやっぱり骸骨がいいとか


 いろいろ思い出がある中で

 すごく小さな思い出があってね


 かぼちゃのジャックを門柱の上やいろんなところに

 いっぱい飾ってる家があった

 わあわあ走り回ってる一団がやってきて

 門から入ったのだけど

 その家ときたら庭にも小道にもジャックが置かれていたので

 ちょっと小さめの男の子が足をとられて転んだら

 ちょうど頭の位置にもジャック

 勢い良く転んだのと実によく刳り抜いてあったので

 ぐしゃっと顔が半分めり込んだ

 それをたまたま僕が見てたので

 大丈夫かと聞いたら

 その男の子悔しそうな顔をして

 「うるさいよ 今 ディープ・キスしてやってただけさ」



 なるほど唇にもジャックのかぼちゃのカスがくっついて

 でもさ

 このジャックにはロウソク灯してなかったからいいようなものだけど

 ロウソク灯してあったなら

 ほんと 身を焦がす恋になっていただろう



 まあそんなふうに

 ハロウィンは心熱くなるお祭りなのさ













              写真とか絵がない記事はお客が少ないの?
              みたいな話でも書こうかと思って居たんだけれどね
              パーティはあんまり大きくないほうが楽しいかと考えても
              いるのでした