ダブル・ベッド | 不完全な切り紙細工

不完全な切り紙細工

 誰も聴く人がいないのに歌いつづける歌がある
誰も見る人がいないのに踊りつづける踊り手がいる
誰も読む人がいないのに書きつづけられる言葉があって
不完全な切り紙細工を幾つも幾つもつなげていけば
そこに何かの絵が生まれるものと願う鋏がここにある



 ダブル・ベッドが愛の象徴ならば

 ダブル・ベッドに一人で寝ている僕は

 孤独な愛と言うべきか

 それとも

 二人分の自由と言うべきか

 

 そんなことを考えている

 愚かな人生哲学を僕は笑って

 夜明けの珈琲を一杯半飲んだ