時が過ぎる
喜びに弾むときも
悲しみに沈みときも
速く往けと望むときも
じりじりと過ぎてゆく時間に止まれと願うときもある
けれど
ひとの時間も虫の時間も花の草の時間も
止まることはない
その速さはそれぞれに
疾きものも
緩やかなるものも
願わくは
猛り来る時の嵐より
この小さき者たちを守り給え

Colchicum イヌサフラン
球根のまま皿に載せておいても咲く不思議な花だが
土におけば球根は豊かに栄養を得て増えていく
朝の光に背を伸ばす姿が美しい
このコルチカムも僕の部屋の皿の上で咲いていたものだった
水辺の草が橋脚の側で翳を作る午後
夕暮れの高い枝に巣を構えていた夫婦のジョロウグモ
ちょっと見には大きな網の家は僕の目には見えなかった
昼下がり風に煽られていた尾花はまだ銀色の穂が光る

夜の尾花は月の光の中あるかなきかにそっと揺れていた
烈しき時
穏やかなる時
すべてが同じ時であることが僕にはいつも信じられない



