涼しい丘の上に
たった一本立っている木を私は好きになれない
あまりにも私に似ているから
遠くを見ている雲のように
はぐれ鳥
あくび猫
みんな私に似ているから
できるなら
一本の木の枝にはぐれた鳥が休む昼下がり
木蔭で猫が欠伸している風景を
その美しい丘に雲がたなびく風景を
私は微笑んで眺めたい
木の遥か遠くから
木の深き内なる幹として
たったひとりの木でいいと
静かに眠る木でいいと
思う自分と遥かかけ離れた自分との
枝絡み合う不思議な光景を
深々と葉脈の色をした
遠くを見ている目となって