夏が遠ざかり
秋の小さな実が自分の色を見つける頃には
ときどき光の泡が
裸の君を包むことがあるだろう
まだカーディガンも着ていない
夏の名残りの服のなかで
乾いた小さな日溜まりが
くるくると笑いながら君を愛撫する
くすぐったくて君も笑い
光の泡を胸に押さえてとどめようとするけれど
泡はまるで夏の昼下がりのサイダーみたいに
君をほんの少しだけ愛したら
瞬く間に
秋の陽射しに広がって
今度は空をくすぐりに行ってしまう
そんな気ままな光の泡を
君はやさしく微笑んで
静かに見送る秋のようなひと
それとも秋陽のなかに駆け出していく
