午睡 | 不完全な切り紙細工

不完全な切り紙細工

 誰も聴く人がいないのに歌いつづける歌がある
誰も見る人がいないのに踊りつづける踊り手がいる
誰も読む人がいないのに書きつづけられる言葉があって
不完全な切り紙細工を幾つも幾つもつなげていけば
そこに何かの絵が生まれるものと願う鋏がここにある



  人の手が入っているところにも

  いつの間にか野生が育ってしまう場所がある

  人が置き忘れてしまったわけではないのに

  人の目を盗んでそっと自然が戻ってくる


  
  そんな場所に僕は幸せを感じる


  













  僕も仲間に入れてもらいたい

  そっと野生を生きている君たちの

  満ち足りて静まりかえった午睡の夢の中



  ただ流れる小川の音と涼し気な風がそこにいる時間


  ブルーベリーの季節ももう終わり