最近僕は5インチのキャンバスに
手のひらに納まるキャンバスにハマっている
大きなキャンバスはもちろんのこと
かかえて歩けるスケッチブックも使わない
紙の切れ端に書いて捨てられるメモのように
描いては捨てられる絵だからだ
悪戯書きをとっておく必要がないように
気に入らない形も色も捨てられる
指先の器用さは多少は要求されるけど
小さすぎるソフト・キーボードにならされたら
それはそれでキメの細かい肌に触れる指
どんなペンどんな筆よりも気ままに
好きなように指を走らせる
線にせよ面にせよ意外な発見があるものだ
例えば簡単に捨てられるから
かえって一本の線ひといろの色を大切にし始める
消してしまえば消し跡もなく消えていく
ああ考えてみれば人生の
ひとコマひとコマも同じこと
消しにくい過去は重いけど
すぐ消えるとわかるものはいとおしくなる
いとおしんでいと惜しんで
軽く触れて描く僕の世界の絵