ばあああんg | 不完全な切り紙細工

不完全な切り紙細工

 誰も聴く人がいないのに歌いつづける歌がある
誰も見る人がいないのに踊りつづける踊り手がいる
誰も読む人がいないのに書きつづけられる言葉があって
不完全な切り紙細工を幾つも幾つもつなげていけば
そこに何かの絵が生まれるものと願う鋏がここにある








   何か凄く愉しいことをしたくなったなら

 
  いろんな原子核を組み合わせ

 
  手渡したときには小さな芥子粒みたいに見えるけど

 
  手のやわらかな温もりで

 
  ばあああんgと両手の中で破裂して

 
  幸せ色の花くす玉になる

 
  そんな秘密兵器を作ろうか

 
  どんな抗争も戦争もたちどころに消し去るが

 
  人の掌の上でなければ輝かない

   人類究極の新兵器



 
  それを知らずに質素な贈り物として受け取って

 
  両手で温めてから二十五分後に大音響

 
  君の楽しそうな驚きと大きく見開いた目を

 
  僕は想像して幸せになる



   そんな花くす玉ができるのは

   いつのことだかわからない

   君の100億歳の誕生日?


   ああ

   でもそうだとしても

   そんなバカみたいなことを考えて

   君の未来の幸せを

   僕は願わずにはいられない