峠の流星 | 不完全な切り紙細工

不完全な切り紙細工

 誰も聴く人がいないのに歌いつづける歌がある
誰も見る人がいないのに踊りつづける踊り手がいる
誰も読む人がいないのに書きつづけられる言葉があって
不完全な切り紙細工を幾つも幾つもつなげていけば
そこに何かの絵が生まれるものと願う鋏がここにある






  峠にて人は黎明を眺めやり
  峠にて人は夕星を仰ぎ見る
  登り来たりてまた下る

  人生は一瞬の光芒
  だだ夏の夜の
  ペルセウスの流星の一欠片(ひとかけら)