五月頌 さんざめく五月の風ふところに 膨らんで揺れる金魚草 スナップドラゴンの名に恥じず 鯉の幟(のぼり)と吹流し 遥かに高く飛び越して ひとり風の先導をした紙鳶(いかのぼり) この碧空(へきくう)を飛び回り 死を賭して戦っている者たちの 正午(まひる)に歌を贈らばや 裸で風に酔うごとく 小さきいのちの果てしなく 夏の兆しと在るように