お星が一ヶ | 不完全な切り紙細工

不完全な切り紙細工

 誰も聴く人がいないのに歌いつづける歌がある
誰も見る人がいないのに踊りつづける踊り手がいる
誰も読む人がいないのに書きつづけられる言葉があって
不完全な切り紙細工を幾つも幾つもつなげていけば
そこに何かの絵が生まれるものと願う鋏がここにある



 ちいさなお星が一ヶ宇宙(そら)に昇って

 ほかにだあれも星がいない真っ黒な宇宙(そら)の真ん中に

 どこに縁(ふち)があるのかもわからないだだっぴろい野原で

 ちいさなお星が一ヶ浮かんでひとり光った

 一番星だあれ