光 | 不完全な切り紙細工

不完全な切り紙細工

 誰も聴く人がいないのに歌いつづける歌がある
誰も見る人がいないのに踊りつづける踊り手がいる
誰も読む人がいないのに書きつづけられる言葉があって
不完全な切り紙細工を幾つも幾つもつなげていけば
そこに何かの絵が生まれるものと願う鋏がここにある



 ひとは皆

 一歩先も見えない暗闇の中に生きている

 でも時には

 一条の光が射し込んでくることがある

 一条で

 その一条の光でじゅうぶんなのだ

 ひとが長い暗闇の一生を

 生きて行くためには