人が空を飛ぶことを覚えたのはいつだったのだろう
大空に挑んだと思われているイーカロスは
父の大工ダイダロスと一緒に蝋で固めた人工の翼で飛びながら
高く飛びすぎたために蝋が溶け墜落してしまったが
ダイダロスは幽閉の塔から滑空して見事に逃げ出した
ならば最初の成功者はダイダロス
それとも
近代の飛行の科学技術を生み出した
ウィルバーとオーヴィルのライト兄弟
今日の空
パラパラとヘリコプターの飛ぶ音に見上げてみれば
真っ青の
そのヘリの向こうに小さな白いジェット機の機影
それからさらにもっと小さく見える飛行機雲の先端の
また友人のエアロかグライダーに乗せてもらおう
でも今
この時に
あの空が飛べたならと思う
あのヘリとジェットが重なって
その遥か遠方に多分演習中の戦闘機が浮かぶ
この今の空に
緑は蘇りの歌をそこここで歌い始め
日射しは肌を焼き
風ももう冷たくはない
この地上で生きよと生み出され
空に焦がれて飛んではみても
あの空は遠い
というより
青色の球面をもったドームのような空はどこにも
ないのだと
あるのはただどこまでも他の銀河にだって
延びている空白の空間
あれは天ではなくて地獄のように
僕らの星の真下にもある
そういうものなのだ
在るかに見えて無いものよ
僕はお前を飛んでみたいのだ