寒くて
大地さえも震える日
山道を歩く
ほとんどすべての
葉を落とし
あたかも
清貧を競うがごとき
木々たちよ
豊かなものを捨て
素裸で立ち尽くすとき
幹と枝々の
表わすロジックが
明らかになり
木々の想いは
いっそう強く
伸び上がる
何か新しきことを
始めようと思うとき
ふと部屋の
しどけなく散らかった様に
気づいては
そそくさと
片付けごとをするように
気を散らす
いとおしい事どもを
自分の視野から消し去って
あたかも
色ならぬ白の
装束を身にまとい
最後の道を歩き出す
士(さむらい)のごとき
冬木立
我に与えよ
その力強き
春への決意と
裸身のごときやさしさを