『アンネ・フランクと旅する日記』観ました。
旧作につき、ネタバレあります。
現代のアムステルダム。
嵐の夜、博物館に保管されているオリジナルのアンネの日記の文字から、
キティという少女が姿を現します。
第2次世界大戦下、ユダヤ人の少女・アンネによって、
架空の友達・キティに宛てる形で書かれた日記は、
世界的なベストセラーとなりましたが、
そのキティが人間の姿になって、
アンネとの思い出を振り返ります。
キティは現代のアムステルダムにアンネがいないことに戸惑い、
アンネを探しはじめます……
アンネの日記のキティが擬人化するという不思議なアニメ映画です。
小学生のときにはじめてアンネの話を聞いて、
ユダヤ人迫害という世界が犯した大規模な戦争犯罪を知って、
あまりのことに信じられなくて、めちゃくちゃショックを受けて、
どうすればアンネを収容所から助けだせるのかばかり考えていた、
へっぽこハンターコトワ。
そんな子ども時代だったため、
キティが擬人化するアニメと聞いて、
それはぜひ観なくてはと思いましたが、
やっぱりしんどい話なのだろうと思うとなかなか映画館に観に行けなくて……
結局家でアマプラ鑑賞しました。
とても変わった話でしたね……
特にキティが現代のアムステルダムの若者ペーターと恋をするシーンは、
なにを見てるんだっけ……と思ったりした。
(^_^;)
でもこのペーターがスリで得たお金で、
難民のみなさんの暮らしを手助けしているというエピソードが重要で。
あの戦争から80年近く経っているのに、
戦争や紛争、差別のために人権を蹂躙されている人たちが、
まだたくさんいるという事実。
アンネの創造物なので、
あまり現実的でなく、おしゃれで気が強くて気まぐれなキティが、
難民のみなさんの生活に触れて成長(?)して、
クライマックスの行動に出るところが良かったです。
アンネの日記の再現シーンで、
あまりお母さんとは仲良くなかった描写や、
同室になってしまう歯科医の人が怖い話をするので怒るエピソードなど、
ああ、そうだったなーと思い出したりしました。
改めて映像で見ると、
あんな小さなスペースに三世帯が隠れて暮らすの、
どんなに息が詰まっただろう……
昔から許されない国家犯罪に世界中が巻き込まれたとして、
ナチスの時代を描いた映画や文学作品は多い。
今、あえてあの時代を描くことは、
あれが単なる遠い昔なのではなく、
今世界がとてもあの時代に近づいて危険な状況にあることが、
関係あるのではと思います。
自分たちさえよければいいという極右政権がたくさんの国に生まれ、
他国に武力で侵攻する野蛮な国を国連は止められず、
たくさんの人たちが難民として逃げるしかなくなる……
今、立ち止まって、
あの時代の過ちをちゃんと振り返って、
今に活かさないといけないってことじゃないかなと思いました。
へっぽこハンターコトワでした!
(*`・ω・)ゞ