『ハーメルン』観ました。
公開中ですが、旧作につき、ネタバレふくみます。
僕はあまり、好きになれなかったです。
廃校となった建物でひとり暮らす元・校長先生(坂本長利さん)。
しかし、この建物も解体されることになり、
校長は立ち退かなくてはならなくなります。
ある日、学校に保管されていた遺跡の出土品の仕分けのために、
博物館の学芸員のノダ(西島秀俊さん)がやってきます。
彼はこの学校の卒業生で、
過去になにかいわくがあるようでした。
ノダは居酒屋の店主・リツコ(倍賞千恵子さん)と話をするうち、
彼女がノダの恩師・アヤコ先生(風見章子さん)の娘さんだとわかります。
彼の遺恨はアヤコ先生と関係がありました……
坪川拓史さんという孤高の映画監督の作品を上映する企画で、
出町座さんで拝見した邦画です。
予告で見た美しい自然と廃校の暮らしのエモさに負けて、
ひさびさに邦画を観に行ったのですが、
やっぱり僕には合いませんでしたね……
なぜなら、僕はダメ人間が苦手だから。
そして邦画はだいたいの主人公がダメ人間なんだ……
ハリウッドのアクション映画の主人公は、
だいたい平素はチャランポランだけど、いざというとき型破りな活躍をする、
みたいなステレオタイプがありましたが、
邦画の主人公はだいたい卑屈なダメ人間で、
平素はぼそぼそとしかしゃべらないのに、
突然キレて坂の途中で叫んだりする……
(決めつけすぎ(^_^;))
あ、ノダはそんな派手なタイプじゃなかったけど。
でも、人に迷惑をかけて、それを気に病んで、その場から逃げ出した人で、
この映画にはもうひとり、そういう男が出てきて、
で、迷惑をかけられた側はどちらも女性だったので、
嫌な構図だなーって思いました。
なんで迷惑をかけた側が気に病むねん、
悪いと思ってるならふつうに謝れよ。
でもダメ人間の特色として、
自分が悪いと気づけば気づくほど逆ギレするんよね……
そして時間が経ちすぎたので、より謝りにくくなり、
迷惑をかけられた側のほうが許すしかなくなる、という。
いや、謝れよ。
( ;゚皿゚)ノシ
ノダは結局ちゃんと謝ったので、まだマシでしたがね。
だからといって解決しない話ではありました。
あと、ノダについては別の部分で気になることが。
レトロ好きなのか、校舎や古い映画館の写真を撮るんだけど、
みんなに解放している元・教室や、映画館の座席のほうじゃなくて、
先生の居住スペースや、
映画館の主がこもってる映写室の中のほうを黙って撮ってて。
そっちはご本人の許可なく撮ったらあかんところやろと。
カメラが好きな人によくあるんですよね、
いいなと思ったら、深く考えずに撮ってしまう。
プライバシーに配慮できなきゃ、それはただの盗撮ですからね。
注意しようね!
(*`・ω・)ゞ
良かったところは、
やっぱり先生の廃校暮らし!
めちゃくちゃ素敵でした。
宿直室が主な居住スペースで、
そこはほんとにきれいにしてはって、快適そう!
本棚も古いカメラもおしゃれ。
銀杏の木の下の、野点コーヒーセットは最高でした。
コーヒーいただきたい!
\(^o^)/
たぶん、暖房が効きにくいとか、
不便なこともあるだろうけど、
それも含めておしゃれじゃった。
(*´∀`*)ポッ
あと、倍賞千恵子さんがいないとダメでした。
リツコさんがいないと話が進まないっていうストーリー上の問題もあるけど、
それにしても素敵でしたね!
(^-^)
ブログタイトルは、
取り壊しが決まっている校舎を補修する校長が、
なぜそんなことをしているのか聞かれて答えた言葉から。
人間だってみんないずれは死ぬけど、
それまでは風邪をひいたら、病院に行くだろって。
この映画も、そういうことかなって。
究極のところ、人と人とが完全にわかりあえることなんかない。
誰かの気持ちを代弁なんてできるわけがないし、
解決しないもめ事だって山のようにある。
でも、だからといってそのまま断絶するんじゃなくて、
なにかしら、少しでも、
自分にできることをしようということじゃないかなと。
その努力は無駄じゃないと思いたい、
へっぽこハンターコトワでした!
(*`・ω・)ゞ
おまけ!
出町座さんの近くにある、枡形商店街の案内所のベンチにネコチャンの人形!
かわいい泥棒猫!
(≧▽≦)
以前、この商店街のカフェの屋根で見かけたネコチャンです!
ときどき降りてくるんやね。
(^-^)