『オーメン:ザ・ファースト』観ました。
公開中ですが、どうしても気になることがあって、
ネタバレがあります。
お世話になった枢機卿ローレンス(ビル・ナイ!)から誘われ、
アメリカからローマの教会にやってきた、
修道女見習いのマーガレット(ネル・タイガー・フリー)。
その教会は孤児の少女たちを引き取っていたので、
教師として働くことになります。
“悪い子”だと言われ、
罰を受けていた少女カルリータ(ニコール・ソレイス)を見て、
かつての自分を思い出し、彼女と親しくなろうとしたマーガレットに、
ブレナンという神父(ラルフ・アイネソン)が接触してきます。
そして、この教会には恐ろしい秘密があると言われます……
あの伝説的ホラー映画『オーメン』の前日譚の映画です。
ですが……おかしいんですよね。
『オーメン』はアメリカの外交官ソーンさんが、
死産だったことを妻に伝えるのが忍びなかったので、
勧められるままによく知らない赤ちゃんを自分たちの子として迎えたら、
それが悪魔の子だった、というオカルトホラー映画。
その悪魔の子について、
「あれの本当の母親はジャッカルだ」とブレナン神父が言い、
実際にお墓には犬らしき死体があったのです。
だから、ダミアンがどこから来たかという話になるなら、
ジャッカルの母が登場しないと整合性がない。
なのに、なんか人間の女性が苦しめられている風な予告を見て、
どういうこと?と思ってたのです。
たしかに、母はジャッカルでも、
父の話は一切出てこなかったなーと今気づいたけどね。
ちょっとおかしいけど、
そんなん、日本のニュースでもそうですけどね!
若い女性がトイレでこどもを生んで死なせてしまって逮捕されたりするけど、
その父親は?という訴追は誰もしない。
こどもはひとりでつくれませんけどね!
( ´-ω-)y‐┛~~
養育費も払わずに逃げる男も多く、
シングルマザーの四人に一人しか
ちゃんと養育費を受け取れていないという現状だと、
つい先日の共同親権問題で聞いてビックリしましたよ。
んなもん裁判所命令で給料から天引きせえよ。
そうそう、共同親権は離婚後も親権を双方で持つという法案で、
反対の署名が17万も提出されたのに、
昨日衆院であっという間に可決されましたね。
ふたりでは親としての義務を果たせないから離婚するんだろうに、
なんでそんなことに?と思いましたが、
想像の何倍もやばい法案で。
離婚後もふたりで親権を持つということは、
DVで夫から逃げている妻でも、
夫の求めに応じて面会しなければならず、
こどもの進学も病気や怪我の入院手続きすら夫の許可が要ることに。
さらに、こどものいろんなことに関わる費用の公的補助を申請する際、
基準になる所得は夫と合算!
養育費も払わない夫の給料のせいで、
シングルマザーの皆さんはあらゆる補助の対象外となるのです。
実質離婚を禁止することになる法案で、
女性とこどもの基本的人権を著しく損なうものですが、
なんでこれがすごいスピードで審議されたかというと、
少し前に埼玉で、こどもだけで数分留守番させただけでも虐待とするというめちゃくちゃな法案が廃案になりましたが、
そのとき世論が騒いだせいで通せなかったので、
今回は騒がれないようにマスコミにも報道させないうちに通してしまおうという作戦だったそうです。
埼玉の問題の政治家が自分でそうツイートしてたので、
そうなんでしょう(アホなのか?)。
で、統一教会がらみの価値観で、離婚しづらい世の中こそが健全だそうで、
実際に奥さんに逃げられた有力者の会みたいなものが存在して、
そういう連中がどうしてもこの法案を通したかったとか……
育児しないくせになんで親権がほしいんだろうと思ってたけど、
そういう問題じゃないんやね、
女性とこどもを自分達の支配下に置きたいだけ。
自分を捨てて、母子だけが幸せになるのが許せないんだそうです。
き、気持ち悪いぜ……
てなわけで、これが、ほんまに参院でも通っちゃったら、
これから結婚するという女子がいたら、全力で止めないといけない。
今は幸せに結婚しようとしてると思うけど、
DV男とわかって結婚した人なんかいませんからね!
少子化、加速するでしょうな!
なので反対の署名しましょう!
こんな法案通したらマジで人が死ぬぞ!
ほんまに我が国の政府はどこを見ながら政治してるんや……
はっ!!大きく話がそれて、すみません!
(^_^;)
ふつうはこういうオリジンものの映画って、
元の話と辻褄を合わせるはずなのに、
このダミアンの実の母の話は合ってないやないかと思って、
観ている間中ずっとそれが引っ掛かってまして。
こどもを産まされたあと脱走した彼女たちに、
ブレナン神父が「追われることになるぞ」と忠告しにきた姿を見て、
ジャッカルの死体を墓に入れたのは実はブレナン神父で、
彼女たちを追わせないために、
そういうことにしておいたのではないかと思いました。
味方のソーンさんに「ジャッカルだった」と嘘つく必要がどこにあるねんと思わなくもないが、
とにかくこの件については、
ブレナン神父の優しい嘘だったと思うことにします。
もとの『オーメン』ではなぜ教会関係者がダミアンを連れてくるのかについての詳細がありませんので、
悪魔崇拝の人たちが教会に紛れ込んでいたのかなくらいにしか思ってませんでしたが、
悪魔を信仰しているわけではなく、
恐怖を撒き散らして人々が教会に戻ってくるようにしようという、
異端の考えのクリスチャンたちだったという説明は、
わかりやすい辻褄合わせで良かったです。
悪魔崇拝の連中が殺したこどものお墓なんか建てるかなと思ってたので。
ただ、オーメン好きとして、
ここまでいろいろ書いたんですけど……
この映画はもっと大事なことがダメでして……
ショックシーンの見せ方が下手!
(*`Д´)ノ!!!
たとえば冒頭、ブレナン神父が接触するハリス神父(チャールズ・ダンス!)が、
降ってきたステンドグラスなどの建材で命を落とすシーン。
ブレナン神父がいったんかがんでやり過ごし、
顔をあげたらハリス神父は微動だにせず立っています。
そのままハリス神父は後ろを向いて2、3歩進み、
そこでブレナン神父が「大丈夫ですか?」と声をかけると、
彼は異様な笑顔を浮かべ、
後頭部に建材による大きな裂傷があったことがわかる……
長い!!!
そんでこんだけ尺を使ってこの傷口はあまりに弱い!!
ブレナン神父がかがんで立ち上がったらもう後頭部がごっそりなかったぐらいじゃないと!!
パオロの事故も、出産シーンも、
だいたいのショックシーンがこんなふうに尺と見せ方のバランスが悪くて、
もうッ!!下手かよッ!!って叫びそうになりました。
そらもう、
オリジナルのブレナン神父の亡くなりかたのショックはすごいから、
新しくつくるショックシーンのハードルが上がるのはわかりますけどね。
もうちょい頑張ってほしかったです。
おまけ!
ハリス神父役のチャールズ・ダンスは、
『ゲーム・オブ・スローンズ』のタイウィン・ラニスター役のイメージが強いので、
だいたい顔を見たら、
いつも「おっ、タイウィン・ラニスターやないか」と思ってます。
ピクサーの名作映画『カールじいさんの空飛ぶ家』の冒険家、
チャールズ・マンツを見るときも、
「おっ、タイウィン・ラニスターやないか」と思ってしまいます。
似すぎじゃない?
(≧▽≦)アハハ
おまけその2!
共同親権反対の署名のリンク、貼っておくね!
独身貴族の僕には関係ない話なんだけど、
でもおかしいと思うことには声をあげるよ!
いつも“正しい側”にいたいからね!
(^-^ゞ