『ナイトライダー』を見ました。
- ナイトライダー [DVD]/グレゴリー・ドブリギン,エカテリーナ・ヴィルコワ,ヴィクトル・ヴェルズビツキー
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あの、しゃべる車・キットではありません。
ロシア映画です。
大学生ディマ(グレゴリー・ドブルキン)は転校してきたナスティヤ(エカテリーナ・ヴィルコワ)の気を引きたいのですが、金持ちの友達に先を越されてしまいやきもきします。
父にプレゼントしてもらった車も古いボルガという車種でお世辞にも女の子をデートに誘える感じじゃありません。
実業家のアレクサンドロヴィチ(ヴィクトル・ヴェルズビツキー!『ナイトウォッチ』のザウロン!!)の、
「花売りをして一文無しからのし上がった」という一言を真に受けたディマは、
ボルガで生花の配達バイトをはじめます。
モスクワは渋滞が多く、時間通りの配達は難しいなか、
さらに謎の車に追われて、大変な目に。
しかし、とっさに押した謎のペダルのせいで、ボルガは空中を飛びあがります。
これはナノ触媒でつくられた特殊な燃料でつくられた空飛ぶ車でした・・・
調子よく稼ぎながら、彼女ともいい感じになりますが、
ひったくりをいさめたお父さん(セルゲイ・ガルマッシュ)がそのひったくりに逆恨みされて刺されてしまい、
ディマはこの車を人助けに使うことに決める・・・とか、
なんていうかあらすじ的にはとっても『スパイダーマン』なんですが、
とても楽しくて、素敵なヒーロー映画でした。
人助けに飛んでくる車を“ナイトライダー”とマスコミが呼びはじめるという日本語訳ですが、
実際には“ナイトライダー”という単語は出てこず、英語訳も“Black Lightning”。
日本語訳のスタッフが勝手につけちゃったんだろうね・・・
こんな紛らわしいタイトルだと、安っぽいバチモンっぽく感じられてしまうから、
逆によくないのでは・・・と思いましたよ・・・
おもしろいのに、もったいない。
(・・;)
このボルガという車、確かにクラッシックカーで、
大学生が乗る雰囲気ではないかもしれないけど、かなりオシャレだったよ!
007にも登場したことがありまして、お父さんが「プーチンと同じ車」と評していた通り、
古い公用車って雰囲気もあり、エレガントだと思いました。
ラストのボルガVSアレクサンドロヴィチの改造ベンツは楽しい!
そして飛び上がりすぎると凍結するんだよと『アイアンマン』を思い出した、
へっぽこマーベル大好きハンターコトワ。
(‐^▽^‐)
あと、この映画ならではの良いところを挙げるなら、
この空飛ぶ車の開発に携わった三人の科学者。
イエロザロフ博士とオーリャ博士(たぶんこれは愛称だと思うけど苗字を憶えられなかった(汗))は恋仲で、ピルペルキン博士はオーリャ博士を愛していました。
ただのガソリンをナノ化することで、ガソリンの持つ力の何十倍もの出力を可能にするというこのナノ触媒
、
悪用しようと思えばいくらでもできるものを、
三人が考えたのは空飛ぶ車だったっていうのもロマンチック。
そしてピルペルキン博士が、空飛ぶ車の飛行実験に失敗したと嘘をついたせいで、
イエロザロフ博士は行方をくらまし、
失意のオーリャ博士をピルペルキン博士が慰めて、30年後。
捨てられていた空飛ぶ車が発見されるわけです。
いい感じに年を取った三人がすごくいい雰囲気でしてね・・・
ザウロンといい、お父さん役のガルマッシュ(『12人の怒れる男』忘れられないよ!)といい、
年かさの俳優さんたちがほんとにいい味出してるんです。
酒におぼれるホームレス男性がちらちらと登場するんだけど、
空飛ぶ車を目撃して、酒をやめようと決めて、
ジョギングをはじめちゃったりするんですが、この彼の成長物語もいいよ!!
とても楽しい映画でしたので、おススメでございます。
あ、監督は『ナイトウォッチ』の編集をしていたドミトリー・キセレフさんです。
そう、ティムール・べクマンベトフのチーム!!
そりゃ楽しいわな♪