[ノミネート作品]
貴志祐介「悪の教典」
百田尚樹「錨を上げよ」
夏川草介「神様のカルテ2」
有川浩「キケン」
梓崎優「叫びと祈り」
奥泉光「シューマンの指」
有川浩「ストーリー・セラー」
東川篤哉「謎解きはディナーのあとで」
窪美澄「ふがいない僕は空を見た」
森見登美彦「ペンギン・ハイウェイ」
本屋大賞の特徴といえば、
既にそこそこのキャリアがあり売れてる作家さんは受賞しにくい
+
文学賞を受賞している作家には票が集まらない
なのでこの法則を利用すれば、「悪の教典」、有川さんの二作品(まずそれ以前に同じ作家さんで二作ノミネートとなると票が分散するでしょうね)、「ペンギン・ハイウェイ」は除けますね。
根強い人気を誇る森見さんも「夜は短し~」の時に比べたら、その爆発的人気も落ち着いた感があるので。
貴志さんは恒例の年末に行われるミステリのアレで、もう有名になっちゃったので、もう良いでしょう。
そして、マイナーすぎても票が集まりにくいので
梓崎さんと窪さんは除けます。
梓崎さんの作品はとても新人とは思えない力作ミステリなんですが、やっぱりミステリファンの票しか集まらないと思うので、その辺りは不利ですね。
窪さんの作品は、今回のノミネート作品の内で唯一知らない作品でした。
一部に熱狂的なファンがいるらしいですね。
となると、残ったのは四作品なんですが、奥泉さんはちょっと一位になるには一般的な知名度が足りないかな・・・・・・と。傑作が多いので、奥泉さんの作品はもっと広く読まれて欲しいんですけどね。
残った3作品はどれも甲乙つけがたいですね。
「神様のカルテ」は1が去年の二位だったことを思うと、去年以上のゴリ押しで一位に上がってくるとは思えないし、そこそこ話題になった感があるので、もう今更2作目に賞をあげる必要もないだろう、ということで、これも外します。
百田さんはそろそろこういう賞でもとって、グーンと知名度をあげてもいいんじゃないか、と思えるほど良作を書き続けている作家さんなんですよね。
今回の「錨を上げよ」も結構な力作で、受賞に値する作品だとは思うんですよね。
ただ発売からまだそれほど日が経っていないのは少し不利ですかね。
「謎解きはディナーのあとで」は結構去年売れたような気がするので、この勢いでいっちゃうかなあ、と。
本屋にいっても、結構な高さで積まれていましたからね。
読みやすさとか手に取りやすさという意味では「錨を上げよ」に勝りますから、東川さんがとっちゃうかなあと思います。
過去の本屋大賞を見ても、そこそこの長さの作品のほうが受賞しやすい傾向があるんですよね。
「一瞬の風になれ」は例外とはいっても、作品自体は青春ストーリーかつスポーツ系とかなり読みやすいものですからね。
それに対して「錨を上げよ」は分厚いし、しかもそれが二冊となっては、過去の傾向から見れば受賞は難しいかもしれないです。
一方、「謎解きはディナーのあとで」はそれほど長くもなく、ジャンルはミステリながら決してガチガチの本格ではないユーモアミステリ。それでいてトリックはしっかりしてるし、人物のキャラも立っている、となれば結構条件をみたしている気がするんですがね・・・・・・。
というわけで、受賞作予想は東川さんの「謎解きはディナーのあとで」です。