[芥川賞候補作]

朝吹真理子「きことわ」(新潮9月号)

小谷野敦「母子寮前」(文學界9月号)

田中慎弥「第三紀層の魚」(すばる12月号)

西村賢太「苦役列車」(新潮12月号)

穂高川洋三「あぶらびれ」(文學界11月号)


相変わらず芥川賞候補作については全く分かりませんで……。

知ってる人も、田中さんと西村さんだけで。

個人的には西村さんが大好きなので、是非とも受賞してもらいたいんですが、何となく今回も無理だろうなあ、と。

調べてみたら、朝吹さんは女子大生作家らしく、しかもなかなか評判がいい。

思い切って朝吹さんに受賞させることもあるかもしれないですね。


[直木賞候補作]

△犬飼六岐「蛻」(講談社)

○荻原浩「砂の王国」(講談社)

△木内昇「漂砂のうたう」(集英社)

○貴志祐介「悪の教典」(文藝春秋)

◎道尾秀介「月と蟹」(文藝春秋)


名前を知らない作家さんが二人……。

調べてみると、どちらも時代小説を書かれる方。

なるほど、知らないわけだ。

この二人は、様子見ということで大穴扱いとしました。

やっぱり最有力は道尾さんでしょう。

従来のミステリ路線を踏まえた純文学寄りの作品。

更に、文藝春秋刊というプラスアルファもあり、もう完璧でしょう。

五度目の正直は確実かと。

貴志さんは年末の「このミス」などでは、話題をかっさらいましたが、果たしてこういう文学賞でも同じようにいくのか、というとそうでもないと思うんですよね……。

万人に受け入れられやすいエンタメである分、頭の固い一部の審査員の方々には受け入れられない気が。

荻原さんは宗教団体を扱った大作での候補。

でも、やっぱり貴志さんと同じ理由で少し厳しいか……。

審査員の意見が一致しそうな作品って、この中じゃ「月と蟹」くらいしかないんですよね……。

というわけで、今度こそ道尾さんでしょう。