何を話したか覚えていない。


なんとかまた会いたいという気持ちでいっぱいだったのは記憶にある。


私はその駅からは一駅しかその電車には乗らない。

時間はない。


その時聞いたのは

「いつもこの電車?」




精一杯だった。



3年間が一瞬にして通り過ぎた。




その日は、心臓がおかしいのではと思う位にドキドキしていた。









あなたの最高の時間は?
電車を待つKだった。

制服姿ではない、私服のKが立っていた。






言葉を失い、立ち尽くした。





Kがこちらに気付く。




心臓が今までにない動きを示している。


なんだ。


学生時代初めて見た時とは比べものにならないこのトキメキは。




「久しぶり」


私の口から初めてKに向けられた言葉だった。



Kは


「お久しぶりです」


と、軽く頭を下げた。




嬉しかった。

覚えていてくれたんだ。








人生最高の胸の高まりだ。
あなたはいつでしたか?

また動きだす。


卒業して2ヵ月位は過ぎただろうか。


新たな春を迎え、乗る電車も時間も乗る扉も変わった。

途中で乗り換えも増えた。

しかも、毎日電車ではなく、時折自家用車で移動する事も増えた。



その日は電車で移動していた。


なんとなく乗った電車。
なんとなく乗った扉。

人の数はいつもの通り。

満員の車内は、初夏に差し掛かろうとする時期ともなれば、それなりに蒸し暑い。

駅に着いて扉が開く度に涼しい風が澱んだ空気を動かしている。


20分程で乗り換え駅に着く。

階段を下り、ホームへたどり着き、下車駅の階段近くの車両までホームを移動して行く。

相変わらず人の数は変わらない。








しかし、その時は突然やってきた!