「愛読者」さんから、オフシーズンネタで、裏話やエピソードを書いて欲しい、というリクエストをいただきました。公開しても時効と思われるエピソードなどを「ゼブラに~」シリーズで書いていきます。

まだXリーグができる前、関東社会人リーグとして、社会人の試合にもよく駆り出されていました。公共の有料会場ではなく、各企業のグランドが主でした。時はちょうどバブルに突入した直後で13あった都銀にはほとんどチームがあり、私の実家のS武I袋線のHが丘にも、S和銀行のグランドがありました。

週末にS和グランドにアサインされると、カミさんと子供は実家に預け、自転車で審判に出掛けていました。
私自身もまだ30代になるかならずかで、プレイヤーにも知り合いが多く、ある意味でやりづらかったものでした。

昔から社会人の試合は荒いプレイが多く、口頭で注意しても効果がなかったので、比較的厳しく判定をしていたのですが・・・・
チビで足が速い私は昔から後ろのポジションが多く、その試合でもFJでした。プレイはオープンに流れ、ボールキャリアがサイドラインを私の方に駆け上がってきました。逆サイドからリアクションしてきたディフェンスのプレイヤーがこのランナーをタックル、倒す時にしっかりランナーのフェイスガードに手がかかっていました。
(反則だ)と思った私は、そのタックルしている地点にイエローフラッグをなげました。
今のフラッグはてるてる坊主のような形をしていて、比較的反則地点に投げやすいのですが、私は審判を始めて以来今でも開いたフラッグの中央に重りが入っているタイプを愛用しています。これは投げた時に広がっていかにも反則が発生したとアピールできるのではないか、という私なりのこだわりなのです。
ところがその時に私が投げたフラッグは重りが真っ直ぐにそのタックラーに進んで、あろうことか彼のフェイスガードの間を抜け、見事に彼の眼球を直撃してしまったのです。
「イテテっ」という声が確かに聞こえました。もちろんプレイ終了の笛を吹いて主審に反則内容を告げた後、彼には「すまん」と謝っておきました。ロングゲインを止めたまではよかったのですが、反則は取られるわ、フラッグの直撃は受けるわで、彼にとっては災難の降り懸かったダウンになったのでした。
去る1月3日、交通事故で亡くなられた故佐々木稔さんの葬儀日程が以下の通り決まりました。

●日程
通夜 2月21日(土) 17:00~
葬儀・告別式 2月22日(日) 11:00~ ※葬儀・告別式のあと、親族のみで法要を営みます

●会場 (通夜・葬儀ともに)
仙台宮城野斎場 清月記
宮城県仙台市宮城野区高砂1-4-5
022-258-5777
【第1章 接触と妨害による反則】

第2条 公式規則の適用を受ける者

明らかにボールを投げた直後のQB#16に対して、守備側のDL#75が突き当たった。パスは成功した。



成功したパスのデッドとなった地点から15ヤードの罰退。

【解説】ラフィング・ザ・パサーの反則です。パサーはパスを投げ終わった後、自身の体勢が安定するまで保護されています。チャージのタイミングがパスを投げた直後であれば、もちろんパサーの体勢は安定していませんし、そのタイミングでチャージを受ければパサーが重大な怪我をする可能性もあるわけです。この反則はパスが成功したダウンで発生した場合にはプレイの結果の地点から罰則を受諾できます。キッカーに対するチャージは軽微な「ラン・イントゥ・ザ・キッカー」(5ヤード罰退)と激しい当たりや危険なチャージである「ラフィング・ザ・キッカー」(15ヤード罰退)の2種類がありますが、パサーに対するラフプレイは15ヤード罰退となる1種類だけです。




明らかにスクリメージキックのフォーメーションで、センター#55とガード#60の間にセットしたDL#90がスナップと同時にギャップにチャージした。最初の接触は#60に対してで。その後#55に接触した。




正当なチャージです。

【解説】明らかなスクリメージキックフォーメーションを攻撃側がとった場合、スナッパー(通常はセンター)はスナップをした後1秒間はチャージを受けないという保護規定があります。ただしこの規定は、守備側からの直接のチャージに対してで、上記のようなワンクッションがあった後のチャージには適用されません。




サイドライン沿いを前進していたRB#21に対して、追いかけていたLB#56が#21のジャージの後側の襟をつかんだ。その後#21の脇に手を掛けて引き倒した。




正当なタックルです。

【解説】08年から採用された危険なタックルのうち、相手の襟の後側をつかんで引き倒す「ホースカラータックル」は、つかんだ後にすくに後方に引き倒した場合のみ反則となります。これは、ハムストリングスと呼ばれるふくらはぎの筋肉(某CMで言うところの「ひらめ」筋のことです)を痛める可能性の高いタックルということで禁止されたものです。上記の場合には、襟部分に手をかけた後に脇に手をかけていますので、急激な後方への引き倒しとは認定されません。
【第1章 スクリメージ】

第1条 攻撃側の条件

守備側のDL#72がニュートラルゾーンを横切り攻撃側のバックフィールドに進入した。プレイは開始されておらず、攻撃側には影響がなかったが、守備側のエリアに戻ろうとした#72を攻撃側のSB#22がブロックした。



攻撃側のフォルス・スタートです。デッドボール中の反則で5ヤード下げてダウンを繰り返します。

【解説】ボールがスナップされる前に、守備側のプレイヤーがニュートラルゾーンより先に進入するだけでは反則ではありません。進入している状態でスナップが開始されるか、進入したプレイヤーが攻撃側のプレイヤーに接触してしまう、進入に驚いた攻撃側のプレイヤー(進入したプレイヤーに相対する3人が対象)が進入に反応して動いてしまった場合のみ反則となります。上記のケースでは、進入した#72に対して、#22が意識的に接触しているので、攻撃側の反則となるわけです。

第5条 守備側の条件

攻撃側のセンター#50はスナップのための後方への動きの前に、ボールを持ち上げたので、守備側のNG#99はボールをはたいた。ボールは転がって守備側のプレイヤーが押さえた。



攻撃側の「不正なスナップ」です。デッドボール中の反則、5ヤード下げてダウンを繰り返します。

【解説】スナップとはボールが正当に後方へリズミカルに動いていることを言います。例えば上記のようにセンターがボールを持ち上げたり、前方へ動かした場合はスナップの開始にはなりません。それらの動きに守備側が反応してしまえば、不正なスナップとなります。

【第3章 フォワードパス】

第8条 不正な接触とパス・インターフェア

攻撃側のパスプレイはWR#12への「決め撃ち」だった。TE#85は守備側のLBをブロック、#12がカバーされていたため、QBはブロックし終えた#85にパスを投げ、パスは成功した。



攻撃側のパス・インターフェア。プレビアス・スポットから15ヤード下がってダウンを繰り返します。

【解説】実はこのプレイはあるボウルゲームで実際に起きたケースです。パス成功としてリプレイまでされ、解説者が絶句していました。もちろん「決め撃ち」であろうと、なかろうと守備側はパスかランかはわからないわけですから、ターゲット以外の有資格レシーバーがブロックに行くのは反則です。

【第3章 スクリメージ・キック】

第1条 ニュートラル・ゾーンを越えなかった場合
①自陣2ヤードからの第4ダウン。攻撃側の蹴ったパントはニュートラル・ゾーンを越えたところで守備側のプレイヤーに当たり、攻撃側のエンドゾーンに戻ってきた。このボールを攻撃側のプレイヤーがエンドゾーン内で押さえた。

②①と同じシチュエーションで、エンドゾーン内でボールをピックアップした攻撃側のプレイヤーがボールを前進させ、自陣5ヤード地点でデッドとなった。



いずれの場合も判定はセフティーです。

【解説】このケースで判定の基準となるのは①ボールがニュートラル・ゾーンを越えた②その原動力は攻撃側にある③スクリメージ・キックに攻撃側がタッチした時点でボールはデッドとなる---の3点です。ニュートラル・ゾーンを越えたスクリメージ・キックが守備側のプレイヤー、審判、グランドなどに当たってその方向が変わっても、最初にボールに与えられた原動力はキック側にあります。そしてキック側は成立したスクリメージ・キックにタッチ、キャッチ、マフすることはできません(不正なタッチ)。

【第5章 フェヤーキャッチ】

第2条 前進できない

攻撃側が蹴ったパントの落下地点近くで守備側の#45がフェヤーキャッチのシグナルを出した。#45はキャッチできるにも関わらず、わざとこのボールをキャッチせず、グランドに落ちたボールを守備側の#33が拾い上げ、約10ヤードリターンした。



ボールを拾い上げた地点でボールデッド、そこから守備側の「不正な手段」の反則で5ヤード下げて、守備側の第1ダウンとなります。

【解説】スクリメージキックなどでフェヤーキャッチのシグナルを出せば、そのチームは全員がボールを前進させることができません。シグナルを出したプレイヤー、または彼以外のプレイヤーがボールを確保し、3歩以上動けば反則となります。
第4条 不正なブロックまたは接触

フェヤーキャッチのシグナルを出した守備側の#18がボールをキャッチせず、転がったボールを押さえようとしていたキック側の#80をブロックした。ボールはエンドゾーン内でデッドとなり、タッチバックとなった。
#18の「不正なブロック」。タッチバック後の20ヤード地点からゴールまでの半分の距離を罰退し、守備側の第1ダウンとなります。

【解説】フェヤーキャッチのシグナルを出したプレイヤーは相手をブロックすることができません。これはチャージするキック側のプレイヤーがフェヤーキャッチのシグナルを見てシグナルを出したプレイヤーにタックルできないことから、緊張を解いている状態でブロックされてしまう非常に危険な状態を避けるための規定です。借りにこのブロックが守備側のエンドゾーン内であれば、セフティーとなります。