キャンプはつらかった。
背負えるだけの荷物を背負い、自転車でキャンプ場に向かう。
雪の降る冬には、歩いていったこともあった。

保護者がついて来る団があるなどとは、ちっとも知らなかった。
団を率いているのは、隊長と副長2名(たぶん高校生ぐらい)だ。

キャンプ場に付くと、1時間で設営、1時間で食事づくり、後は訓練だ。
設営とは、テントを立てること、テントの横に雨よけの溝を掘ること、トイレを掘ること、かまどを作ることだ。そう、水道以外なにもないキャンプ場。
1時間たつと集合して、設営状況を確認する。時間に間に合わず、また作業にもダメ出しが相次ぐ。
作業の遅れを取り戻しつつ、1時間で食事を作る。薪を集めるものと、食事を作るものに別れる。なんだかわからないが、トン汁やカレーのたぐいが多かったと思う。飯は飯ごうで炊いたが、めっこ飯になる確率が高かった。
固形燃料などはなかった。マッチやライターから火をおこしていく。天候の悪いときは、木の棒にタオルを巻きつけベンジンをかけたトーチが一人1本許されていた。
雨の日は本当につらかった。また、冬のキャンプで、鍋をタワシや藁、時には泥を使って、なべ底をピカピカになるまで磨くのも大変だ。手が真っ赤になった。本当にサバイバルな体験であった。

豪雪の時には、地面が見えるまで1m以上雪を掘り、テントを張ったこともあった。ホッカイロなんて便利なものはまだ普及していなかった。白金カイロを持って凍えていた。

もちろんキャンプファイヤーやゲームなど楽しみもあったと思うが、あまり思い出せない。でもつらいだけなら続けてなかったようにも思う。

でもまだまだ序の口。
入団した ○○X団は、1月ごとにハイクとキャンプを繰り返していた。

ハイクとはハイキングの略だと思う。出発するまでは遠足だと思った。ザック(背嚢(はいのう))に、本、手旗、弁当、お茶を入れて集合した。
スカウトペースをご存知か?40歩走り、40歩あるく。これでほぼ6時間突き進むのだ。地図を与えられ、コンパスで方位を測り、目的地を目指す。班長が、慎重に測っているが、間違えた日にゃ、あさっての方へ行くことだってある。目的地には、次の目的地への方位と距離が書いてある。
なお、地図の直線に従って進めという指示のときもある。真冬に、腰まで水につかりながら地図に引いた線どおりに進んだこともあった。雨もミゾレも関係ない。中学になるまでは、体力的にもかなりつらい。暗くなるまで駆けずり回った。
 真夏にふらふらになった下級生もいた、「おいしっかりしろ」なんだか焦点が合っていないので頬をピタピタたたいたら、「班長ー、もっとぶってください」と言う。頭にお茶を掛けて、ハイクを続行した。任務が第一だ。別の班に負けるわけにはいかない。
 ミッドナイトハイクというのもやった。市内から約30キロ離れた山中から、夜中じゅう歩いて帰るのだ。さすがにスカウトペースはしなかったものの、疲れた。今の世の中では実施のハードルは高かろうと思う。

オレの少年時代・・・
小学4年生の冬からボーイスカウトをやっていた。中1までやったように思う。
自分の人格形成上多大な影響をもたらしたと思う、ボーイスカウト活動。語らなくてはならない気がしてきた。
はっきり言ってヤヴァイ、ホントは伏字で○○○スカウトとでもしなければならないかもと思ったが、意味がないのでそのままにしておく、ただし、内容は時効だ、関係者を追及しないで欲しい。また、現在のスカウトの諸君とも無関係だ、もし追及するならすべてをフィクションだと言い張らねばならない。

少年時代・・・オレじゃない、ボクにもどって話そう。
ボーイスカウトの敬礼

なぜ、ボーイスカウトに入ったのか、どうもはっきりしないが、母が知り合いから誘われたので連れて行ってくれたようだ。見学したのはカブスカウトだったが、歌を歌ったり、ゲームをしたり楽しそうだった。 当時は4年生までがカブスカウトで5年からがボーイスカウトということであったが、まもなく5年と言うこともあり、ボーイスカウトに入った。ボクは、運動神経は悪くないが、足は遅かった。また、学区が入り組んでいて近所に友達は少なかった。

<隊長との出会い>
隊長は、カタい職業のひとだった。頭がキレ、スレンダーで独身。30歳前ぐらいで、ボーイスカウト活動を子供のころからしていたので、いま自分も団を率いるようになったという。

月2回日曜日か土曜日に活動があった。団の集会と、班集会があった。団員は中学生と小学56年、10数人いたと思う。2班に別れていた。「野生の鷹」班と「火の鳥」班としておこう。

最初は、「きおつけ」「休め」「敬礼」の訓練だ。班長や、その上官の手の動きに合わせ、素早く動く。帽子のかぶり方や、ベレーのかぶり方。ボーイスカウトの3つの誓い。そして歌など、次々に覚えることがあった。
実は、地域でもかなり硬派な団に入団したことは、そのときは気づいていなかった。