今回は「『朝1時間』ですべてが変わる モーニングルーティン」(池田千恵著、日本実業出版社)の書評を書きたいと思います。

 

本書は「朝活の第一人者」と呼ばれ、「朝活手帳」で有名になった池田さんが、

朝を有効活用し、充実した人生を実現する方法を紹介した本です。

 

多くの人が、

・早起きがうまくいかない

・時間が足りない

・仕事があまり自分に合っている気がしないが、今後どうしたらいいかわからない

などの悩みを抱えているかと思います。

 

そこで、集中できる時間帯である朝に注目し、

有効に活用することで人生が充実するということを述べられています。

 

池田さんは、

「朝1 時間のうち30分を仕事の段取り、30分を緊急でないけれど重要な事柄に使う」

という使い方を勧めており、後半30分を「種まき」と呼んでいます。

 

特に印象に残ったのは、

 

キャリアアップや自分磨きのための勉強など、やりたい「種まき」はたくさんあり、

仕事をしている間は「今度はこれをやろう!」とやる気も高いのに、

いざ休日や自分時間が取れるとやる気がなくなってダラダラしてしまうのは、

「種まき」を具体的なタスクとして、すぐできる状態にしておかないからです。

 

という箇所です。

 

私も「今度の休みは時間があるからこれをやろう」と決めても、

実際に休みが終わると「そういえばあれやらなかったな」となることがありますが、

そのときの状況を振り返ると、やはり具体的にどう取り組むかを決めていませんでした。

 

他にも前半30分と後半30分の様々な使い方や考え方、

それによって得られる効果を具体的に紹介しており、

自分の目指す方向性や好みに応じて選ぶことができます。

 

また、「早起きの心がまえ」という項目で、

「ショートスリーパーを目指すの愚の骨頂」と書かれていたのも印象に残りました。

ショートスリーパー遺伝子が見つかった研究を紹介しており、

 

ADRB1と呼ばれる遺伝子の塩基に突然変異が生じる睡眠時間に変化が起こるそうなのですが、発生頻度は10万人当たり約4人とかなりまれとのこと。

この発見は、ショートスリーパーに訓練や努力でなろうとするのは時間のムダだということの表れでしょう。睡眠時間を減らして生産性や集中力が下がっては本末転倒です。

 

と書かれていました。

 

やはり生産性を上げるために朝活をするのであり、睡眠時間を削るのではなく、

早く寝て睡眠時間を確保した上で早起きをしないと意味がないということを改めて実感しました。

 

本書は朝の時間を使って活動的な人生を手に入れたい、

生きがいが欲しいと感じている方にオススメしたい1冊です。