今回は、「できる人の勉強法」 (安河内哲也著、中経出版)の書評を書きたいと思います。

 

私が本書を購入した際はこの書名でしたが、現在は

完全保存版 できる人の勉強法

として同出版社から出ています。

 

本書は予備校のカリスマ英語講師である著者が、

ご自身で編み出した超効率的な勉強法を余すことなく公開した本です。

 

まず、安河内さんが勉強をなぜ重要なものだと思っているかについて述べています。

その中に、

 

学校時代は、モテるのは遊んでいるほうで、勉強をがんばっている人は「ガリ勉」とからかわれたり、ダサい人扱いされがちです。

でも、社会に出れば、勝つのは勉強を続け、努力している人です

 

という記述があり、私もその通りだと思います。

ボクシングに例えるならば、「毎日ミット打ちやスパーリングの練習をしていた人と、練習せずに遊んでいた人がリングに上がって試合をしたらどちらが勝つか」というのと同じくらい答えは明確です。

 

また、

 

スポーツや芸能などとちがって、勉強は「素質」よりも「努力」がモノをいいます。がんばった分だけ返ってきます。

 

という箇所も共感できました。

スポーツや芸能界で有名になれる確率は、宝くじが当たる確率くらい低いでしょう。しかし、例えば東大でも毎年3000人も合格しているように、勉強はとても成功の確率が高く、才能がなくても努力次第で高いレベルに到達することができます。

 

具体的な勉強方法や時間の使い方については、

 

睡眠をとってこそ、超効率的に勉強できる

 

という項目があり、「やはりそうだな」と改めて感じました。

例えば受験勉強の場合、睡眠を削って勉強している人が東大に合格しているかと言えば、そうではないはずです。やはり睡眠を削ると記憶力や思考力が落ちてしまい、勉強の効果は出ません。

 

どうしても「やる気」が起きないときの処方箋とは

という章ところで、

 

勉強すること自体がストレス発散になる

 

という項目がありますが、

 

世間では、勉強や仕事はしんどいものとして「悪」のように見なしていますが、目標を決めて勉強している人は、経験的にそれはちがうことに気がついていると思います。それどころか、逆に「よい」とされる遊びのほうが、勉強をしている人たちにとってはストレスになっているのです。

 

という箇所がとても印象に残り、私自身の考えと極めて似ていると感じました。

 

私も、小学生の頃などは「遊びの誘惑に打ち勝って勉強する」という感覚でしたが、中学や高校に上がるにつれて、次第にその感覚がなって勉強が面白くなり、逆に「遊べと言われても何をしてよいかわからなくて困る」という感覚になりました。

 

今でも仕事がない日は「他の人と遊びたい」と思うことは滅多になく、勉強して知識を増やしたいと思うことがほとんどです。

 

本書は効率的な勉強法を始め、安河内さん自身の学生時代の話や、勉強を継続することの重要性を語っており、勉強を通じて成長していきたいと望む方に是非読んでいただきたい1冊です。