先日、吉見町の苺総会があったのですが、そこでこんなお話がありました。
業務用ジャムの国内シェア80%のある有名企業(九州の企業だそうです)が吉見町に興味を示しているので、
この企業を誘致し、その企業に吉見町に農業法人を作ってもらって、加工用いちごを栽培してもらう、という話が出ているそうです。
目的は、いちご農家がどんどん高齢化していく中、なんとか県下一のいちご生産量という名前を守りたいとのこと。
この企業が加工用いちごを栽培をすれば、かなり大規模な栽培になるので、これが守れるという目論見です。
確かに企業が大規模にいちごを栽培すれば、吉見町のいちご生産量はかなり多くなりますし、
しかも作るのは加工用苺なので、他の農家に何か負担をかけるようなこともありません。
(今いちごを作っている農家は主に生食用の苺を作っているので、ここは競合しないように調整されています)
大規模ないちご栽培がおこなわれれば、町に雇用も生まれますし、
町としても固定資産税が入るのでいいと思います。
吉見町では、この企業と共同で加工用苺を生産し、生産指導をする農家を募っているとのことでしたが・・・(その企業にはいちご栽培のノウハウがないとのことなので)
ただ、今の吉見町のいちご農家は大半が70歳以上で、年金生活。
そして少数の若手農家は観光農園でそれなりの収入を得ています。
加工用のいちごを手掛けるなんてこと考えられません。
こういうわけで、このプロジェクトに興味を示すいちご農家は皆無でした。
たぶん他の産地でも同じ状況なのだと思います。
この九州の企業がどこまで本気で取り組むのかは不透明です。
町長曰く、すぐにあれダメこれダメと言わず、色々な案件を持ってくるので、
但し、リスクは農家の負担でと・・
取り組まないですよね![]()
他にも、群馬県の嬬恋村で苺苗の栽培をできないかという話もあるそうです。
こちらも、農地は貸すので、
標高は、病気が蔓延していちご苗の生産をやめてしまった新潟県津南町と同じなので、当然病気のリスクがあります。
現状どの案件もこんな感じで、危うくてうかつに乗れません。
町が提案してくるこれらの案件を見ていて思いますが、
今いる農家を元気にする施策、新規就農者を育てる施策は行き詰まっているようです。
農家の所得を上げるという施策が行き詰まっているのです。
なので企業の誘致を提案したりするのでしょうが・・
でもやはり・・・
農業に魅力を感じる人を発掘し、
その人が安心して農業をできるような基盤をつくることが、
吉見町の農業を発展させるのだと信じています。