Lech Lecha 魂を作ったアブラハム | 聖書とイェシュアの教え

聖書とイェシュアの教え

イエスはユダヤ教のラビでした。
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5分で学ぶ神の律法

 

 

by Darren N. Huckey

 

魂を作ったアブラハム  創世記 12:1-17:27

 

 




 先週のトーラーポーションの最後で、トーラーで最も重要な人物の一人であるアブラハムを紹介しました。しかし、この時点では、彼はアブラムとして知られています。アブラムは、神が民と信仰を築かれるための基礎となる人物です。今日、アブラハムは親しみを込めて「Abraham Avinu/アブラハム・アビヌ/私たちの父アブラハム」と呼ばれています。新約聖書では、アブラハムは信じる者すべての父と呼ばれています。(ローマ人への手紙4:16)今週のトーラーポーションでは、アブラムの召命と、神が彼に特別な目的を託されたことが書かれています。主はまた、アブラハムを通して主がなさることの約束として、アブラムからアブラハムに名前を変えられます。

 しかし、このポーションには、これについて不思議な説明があります。神がアブラムに、家族と故郷を離れてカナンへ行くようにお告げになると、アブラムは神に従って出発しました。


アブラムは、妻のサライと甥のロト、また自分たちが蓄えたすべての財産と、ハランで得た人たちを伴って、カナンの地に向かって出発した。(創世記12:5) 

 トーラーでは、アブラムとサライは、ロトと、彼らの財産と、「ハランで得た人たちを伴って」出発したと記されています。しかし、原語のヘブライ語で直訳的に読むと、アブラムとサライは 「自分たちが造った魂 」を携えて出発したとなります。ミドラッシュはこの表現に異議を唱えています。

もしすべての国が集まって一匹の虫を作ったとしても、その虫に生命を与えることはできません。しかし、トーラーにはこう書かれています。「彼らがハランで造った魂たち。」 これは異邦人のユダヤ教改宗者のことです。(創世記ラバー 84:4) 

 ミドラッシュは、アブラムとサライが 「作った 」人々は、実際には、ユダヤ教改宗者であったと教えています。つまり、 アブラハムは、ハランで奴隷や召使いを得ただけではありません。弟子を作ったのです。その証拠は、わずか2章後(創世記14:14)に見ることができます。アブラハムがロトを捕らわれの身から救い出すために出陣したとき、「彼の家で生まれて」「訓練された者たち」318人を連れて戦いに出かけたと書かれています。ここで「chanichav/ハ二ハヴ/彼の訓練された者たち」というヘブライ語は、「従う者」という意味で、献身的なものという基本的な意味を持っています。献身を意味するHanukkah/ハヌカと同じ語源です。これらの献身的な人々は、どういうわけか「アブラハムの家に生まれた」のです。

 その後、創世記17:23で、トーラーは、アブラハムが割礼を施した者を列挙する際に、アブラハムの奴隷と弟子たちを区別しています。アブラハムは
「彼の家で生まれたすべてのしもべ、また、金で買い取ったすべての者」に割礼を施したと書かれています。奴隷たちは 「買われた 」のですが、弟子たちは 「生まれた 」のです。アブラハムに 「生まれた 」人たちとは、霊的な再誕生を経験した人たちのことです。

 ミドラッシュによれば、異教徒を偶像礼拝から改宗するように導く人は、その人を新しく作ったと人と解釈されています。

 ラビ・ランバムは Mishneh Torah/ミシュナ・トーラーの中で、師に対する名誉は父に対する名誉よりも大きいと言っています。なぜでしょうか?なぜなら、人の父親はその人をこの世の生活について教え、その人の教師はその人に知恵(すなわちトーラー)を教える人だからです。

 全能の神が、アブラハムをその民の中から特別に呼び出して選ばれたのは、このためでした。主は、
「わたしがアブラハムを選び出したのは、彼がその子どもたちと後の家の者に命じて、彼らが主の道を守り、正義と公正を行うようになるためである」(創世記18:19)と言われました。アブラハムは自分の子どもたちだけでなく、「家の者」にも教えることになると書かれています。アブラハムはこの言葉が真実であることを、イサクだけでなく、318人の弟子たちにも証明したのです。

 
これらのことから、アブラハムが他の人々に奉仕したことがわかります。アブラハムは弟子を育てたのです。アブラハムはどのようにして弟子を作ったのでしょうか。アブラハムとサラはそのもてなしで知られていました。彼らは絶えず人々を家に招き、食事を与え、唯一のまことの神について教えました。彼らは自分の時間、エネルギー、資源を使って、弟子となる人々に奉仕していたのです。私たちは父アブラハムの足跡をたどり、彼のように弟子たちを作っているでしょうか?もしそうでなければ、今日からでも遅すぎるということはありません。時間をかけて他の人々に奉仕し、彼らを愛し、トーラーの原則を実践する事によって得られる祝福を、私たちの生活を通して分かち合えば良いのです。父アブラハムのように、魂を作り出す者になりましょう。

 

 

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