スプリングフィールドがFNハイパワーの復刻版、SA-35を発売 | ジャック天野のガンダイジェスト

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スモールアームズ(小火器)に関するエッセイです。同じアメブロで書いていたブログを継続して、不定期で更新して行きます。

 FNハイパワー(ブローニング・ハイパワー)と言えば、ジョン・M・ブラウニングが手がけた最後の拳銃で、1935年当時としては異例のダブルコラム弾倉による多弾装填を特長としていました。ハイパワーP35はFN(ファブリク・ナシオナル・ダルムス)ハースタルによって長年製造されてきましたが、すでに製造は打ち切られています。FNハイパワーのクローンは各国で作られましたが、その決定版と言える製品がスプリングフィールド・アーモリーのSA-35です。ポリマーフレーム全盛の時代にあえてフレームやスライドを炭素鋼(カーボン・スチール)で製造したもので、グリップにもウォールナット材が使われています。口径は9mmパラベラム(9X19mm)で、ダブルコラムの弾倉に15発を装填できます。トリガーアクションはシングルアクションで、作動方式はショートリコイルです。FNハイパワーのダブルコラム弾倉とワルサーP38のダブルアクショントリガーを組み合わせたものがその後の自動拳銃のスタンダードとなりました。その意味で、記念碑とも言えるFNハイパワーがスプリングフィールドSA-35として復刻されたことはガンマニアとしては嬉しいニュースです。