S8  78-5  総力戦始動 | レクイエムのブログ

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─八叉組事務所付近 街─


「なんか騒がしいよなぁー」

「なんか爆発物が見つかったんだって。」

「この辺八叉組事務所近くだろ? とうとうSWORDも八叉組と揉め始めたのか~?」


八叉組事務所付近の街では、SWORDによる交通規制や一般人の避難が進行していた。その様子は逐一報告される。


SWORD隊員『八叉組周辺500mの交通規制、並びに民間人の避難、完了しました!』


華希『これ以降規制エリアにいるものは皆、デモンズ構成員と見なしてよろしいですね?』


幸浩「それでいい。周辺に気を配れ。 八叉組事務所、そちらはどうだ?」


烈火『表門近く、配置完了。護衛は3人、すぐに飛び出せます。』


ミチル『裏門の方も大丈夫です。』


八叉組事務所のすぐ近くでも、突入に向けた準備が着々と進んでいた。八叉組事務所の表門と裏門、そして周辺を抑えることで吾妻派の逃げ場を完全に塞ぐ作戦だ。


幸浩「了解した。1分後、一斉に飛び出せ。 今日で吾妻派と決着をつける。」


『『了解。』』


刻一刻と作戦開始の時間が迫る中、八叉組に乗り込むチームと周辺を抑えたチームの緊張感が高まっていく。


結々子「いよいよ始まるのですね…… アンナさん……」


剛「アンナのことは一旦忘れろ。向こうは向こうで上手くやれるさ。」


西蛇隊からは八叉組に乗り込むチームとして本渡と風島が加わっている。そしてそれは、星降隊の雅楽代達も同じだった。


朝陽(もしかすると、この事務所の中に宵も…… 貢、俺達に力を貸してくれ。)


吾妻によって殺された本多のことを思い、雅楽代はさらに決意を固める。そして遂に、その時がやってきた。


幸浩『時間だ。全員攻め込め。』


烈火「行くぞテメェらぁぁぁ!!」


西園寺と猿子の号令により、SWORD隊員は一斉に八叉組事務所へと乗り込む。突然の突入に守衛達は驚きを隠せないようだ。


デモンズ構成員「なっ、なんだお前ら!? ぐへぇ!!」


烈火「オラァ!吾妻は何処だぁ!?」


八叉組事務所内へSWORD隊員が雪崩れ込む。しかしすぐさま侵入に反応したデモンズ構成員やその傘下の半グレ達が迎え撃ってくる。


デモンズ構成員「SWORDだぁ!全員武器持て!」

「隊長ぶっ殺して一気に大出世だぁ!」


烈火「テメェらにくれてやるほど安くねぇよ。」


猿子が棍を上に向けると、先端から分厚い雲が立ち篭めていく。あっという間に八叉組上空を覆うと、バケツをひっくり返したような土砂降りの雨が降り注ぐ。


デモンズ構成員「なっ、何だぁ!?」

「クソッ!照準が……」


秀悟「雨が降った程度で情けねぇなぁ!」


八戒「デモンズってのは鍛えてないのかい!?」


土砂降りの雨でできた隙を突いて外に出てきた構成員達を片付けていく。次々と事務所内へ入っていくも、事務所内も構成員達でひしめき合っていた。


剛「お互い生きて帰ろうぜ!お嬢様ァ!」


結々子「当然ですわ!!」


一方、街の方でも騒ぎに中てられ、潜伏していたデモンズ構成員達が一斉に飛び出し、SWORD隊員へ襲いかかる。


デモンズ構成員「よくもカチコミなんてしてくれたなぁ!返り討ちにしてやらぁ!!」


草津「お前達、つく方を間違えたな。 少しばかり痛い目を見てもらおうか!」


八叉組事務所を中心にSWORDとデモンズが衝突する。この闘いに誰もが注目するなか、不穏な影は確実に、SWORD本部へと迫ってきていた。


雷汰「猿子 烈火、星降 ミチル、地獄谷 草津の姿を確認したんだな。了解した。」


SWORD本部の目の前に紫色の炎が立ち篭める。勢いよく燃え広がるその中から現れたのは、吾妻を先頭にした五十嵐、戒亡、そして数十人規模のデモンズ構成員だった。


戒亡「雲雀と葵は療養中、神成と福園はどのみちコキュートスからは出てこれない。 となれば、後は西蛇と皇城だけか。」


千狛瑠「それでも結局、今SWORD本部が手薄ってことには変わりないわね。」


SWORDのほとんどの戦力が八叉組事務所へ分散されることを読んでいた吾妻はなんと、その裏でSWORD本部への襲撃を決行したのだ。


千狛瑠「いない私の姿を探して全員死ねばいい。 その間に本部が陥落していたら……どういう顔するのかしら?」