第十二話『果実』
―夜の遊園地(森の木ランド)
ミサオ「はっ・・はっ・・・・・」
シルヴァ「ゼロ、本当に斬れるの?」
零「安心しろよ、俺は魔戒騎士だ」

―夜道
ミサオ「もうイヤ!もう放っといて!」
敏子「ミサオ!ミサオ、待ちなさいって!」
ミサオ「もう放っといて!」
敏子「ミサオ!ミサオ!」
車道に飛び出し、自殺を計るミサオ。
敏子「わ・・わぁぁぁぁぁぁ!」
ミサオを助けるため、車道に飛び出す敏子。
運転手「は!」

ミサオを歩道に突き飛ばし、車にはねられる敏子。
運転手「はぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!」
衝突し炎上する車。

血を流し横たわる敏子。
―交通事故現場
シルヴァ「まさか・・・指令所を受け取ってから、少ししか経ってないわよ」
零「被害者も加害者もいなくなった交通事故か・・・」
シルヴァ「間違いない!ゲートはここで開いた」
零「さて、どっちが喰われたかな・・・」

―ケーキ屋
零「臨時休業ってとこかな」
シルヴァ「お気に入りのケーキが食べられなくて残念ね」

―聖マルス女子高等学校
零「ヨッ!」
ミサオ「・・・・零さん?」
零「わー、やっぱミサオちゃんだー!大きくなったねー!アハハッ」

警備員「おい、君!」
零「はい・・ぁ・・・いや・・妹です、妹。な?妹だよな、妹!よし、来て!」

―帰り道
零「そういやお店閉まってたけど、お母さんは?」
ミサオ「お母さんは・・・その・・・」
零「ま、いいや!・・・オッ♪」
ミサオ「え?」
―階段
ミサオ「零さん、変わってないね」
零「だってミサオちゃんちのストロベリータルトが食べれなかったからさ。ミサオちゃんも食べる?」

ミサオ「でも・・・」
零「ほら!」
ミサオ「・・・・・・」
零「いいじゃん・・・ほら・・ね?」
ミサオ「美味しい・・・」

零「お!これも美味しそうだなぁ。とりあえず全部ください」
ミサオ「まだ食べるの?」
―夕方の公園
ミサオ「よいしょ、はぁ~、気持ちいい!アハハ」
零「そのバックさ、何が入ってるの?」
ミサオ「パティシエの・・・道具」
零「お母さんの跡を継ぐんだ」
ミサオ「うん・・・」

零「でも、本当は違う事がしたいんじゃないの?」
ミサオ「みんなが笑顔になれる・・・そんな仕事がしたいの・・・でも、それが何か分からないから・・・お母さんの言うとおりに・・・」
零「綺麗だな・・・太陽ってこんな色になるんだ」
零「夢っていうのは誰かのためにあるんじゃない」
ミサオ「でも・・・お母さんが」
零「大切なのはお母さんの願いじゃない!自分の気持ちだ!」
ミサオ「・・・」
零「みんなの笑顔の前に自分の笑顔の事も考えたっていいんだぜ」
ミサオ「・・・・・・」
ミサオ「また・・・会えるよね?」
零「あぁ、約束だ」

シルヴァ「これで気が済んだ?」
零「あぁ」
シルヴァ「じゃあ、斬れるのね?」
零「・・・うっ!」
シルヴァ「ゼロ!?」
零「やるさ・・・この痛みが俺が何者なのかを教えてくれた」

―星川家
ミサオ「ただいま」
敏子「お帰り。遅かったじゃないの、どこ行ってたの?」
ミサオ「うん、ちょっと・・・」
敏子「なぜ言えないの?なぜ言う通りに出来ないの!?なぜ真っ直ぐ帰って来れないの!!ねぇ!」

敏子「あんた、クレープ食べたわね?」
ミサオ「・・・はい」
敏子「余計な甘味は舌の感覚を鈍らせるから食べるなってあれほど言ってるでしょ!?何で食べたの?ねぇ、何で食べたの?あんた!パティシエになりたくないの!?」

敏子「どうなのよ?」
ミサオ「ごめんなさい・・・」
敏子「いいのよ・・・いいのよ・・・あなたは私の言う事を聞いていればいいのよ・・・」
ミサオ「はい」
敏子「綺麗よ・・フフ・・・本当に綺麗・・・・・私のミサオ・・・」
ミサオ「・・・」
敏子「もう、ここには居られなくなってしまったの。だから、零さんと・・・」
ミサオ「はい・・・お別れを言います」
敏子「そう・・・永遠のお別れを言うのよ・・・あの場所で」
ミサオ「はい」
敏子「いい娘ねぇ、私のミサオ・・・」
―星川家(その後)
シルヴァ「感づかれたわね」
―バイクで捜索
零「まだそんなに遠くには行っていないはずだ」

―夜の森の木ランド前
ミサオ「ここ・・・覚えてる?」
零「あぁ、忘れるわけがない」

―ミサオ幼少の頃の回想
少年「おい!コッチ!コッチ!」
ミサオ「わ!」
少年にぶつかり倒れるミサオ。
バックに入っていたパティシエの道具が散らばる。
一匹の子犬がミサオの元に来る。
ミサオ「あ!ワンちゃん!待って!・・・あ!」
子犬を追いかけ、車道に飛び出るミサオ。

車に轢かれそうな所を零が救う。
零「大丈夫?名前何ていうの?」
ミサオ「ミサオ・・・星川ミサオ」
零「俺は零。涼邑零。気を付け!礼!の涼邑零」
ミサオ「アハハハハッ」
ミサオ「ここだよ!」
零「ほう」
ミサオ「お母さん!」

ミサオ「お母さん!」
敏子「あ、どうも」
敏子「あんた轢かれそうになったの!?
ミサオ「うん」
敏子「で、どうなったの?怪我はしてないの?大丈夫?こっちも大丈夫?怪我してない?はぁ・・はぁ・・・・・・」
敏子「ごめんなさい、どうぞ、お座りになって下さい」
ミサオ「はい、どうぞ」
零「俺・・・甘いものは・・・」
ミサオ「食べてくれないの?」

零「!美味い!」
ミサオ「ヤッター!」
敏子「おぉ!フフフフ」

―森の木ランド前
ミサオ「あの時はありがとう。ずっと入りたかった、この遊園地・・・」

パティシエ道具の入ったバックを捨て、遊園地に入る。
―森の木ランド
ミサ「はぁ・・・」

零「目当てはお母さんのケーキじゃない。君だ」
ミサオ「え?」
零「君は無事か、君が幸せか、それを確かめていたんだ」
ミサオ「は・・・・・・そんな」
零「俺は今日・・・君を地獄から解放するために来た!」
シルヴァ「ゼロ、本当に斬れるの?」
零「安心しろよ、俺は魔戒騎士だ」
零「こんばんは、お母さん」
敏子「お別れを言いに参りましたの」
ミサオ「止めて!お母さんは悪くない!お母さんのせいじゃない!」
―事故の回想
敏子「はぁ・・・はぁ・・・・ミサオ」
ホラー「フフフフフ・・・ハッ!」
敏子「いやぁぁぁあああ!」

ホラーに襲われる敏子。
ホラー「フフフハハハハ!」
運転手「ぁああああぁぁぁぁ!」
運転手も捕食。
ホラー「フフフハハハハハハ!」
ホラーがミサオの母・敏子の姿になる。
ミサオ「はぁ・・・はぁ・・・」
赤いペンダントを自らの首に巻く敏子。
―森の木ランド
ミサオ「お母さんは悪くないの!私が逃げたりしなければ、お母さんはあんな風にならなくて済んだの!」
敏子「私はどうなってもかまわない。この娘だけは助けて!」
零「いいぜ、最後の願いくらいは聞いてやる」
ミサオ「ヤメテ!」
零「あれはもうお母さんじゃない!!」
ミサオ「どんな人でも・・お母さんはお母さん・・・たった一人のお母さんなんだもん・・・どうしてもって言うなら・・私も一緒に殺して!」

零「分かった・・・フッ!ごめん」
零の一撃で気を失うミサオ。
敏子「この娘の叫びを聞いただろ?」
零「黙れ!」
涼邑零VS敏子

零「フッ!・・・ハッ!ハッ!」
敏子「私が死ねばあの娘は死ぬ・・・お前は人間の絆を断ち切るというのだな」
零「ウラァ!ゥラァッ!」

零「言いたい事はそれだけか」
零「フッ!ハッ!ハァッ!」
敏子「やはりお前を殺すしかないようだ」
零「ハァッ!」
敏子「フフフフフ・・アハハハハハハ・・・・カァァァ!」
ホラー化する敏子。
涼邑零VSホラー・ヤシャウル
零「ハァァアア!うっ!ぅわぁぁぁっ!はぁ・・・は・・・」

零「うわぁぁぁ!・・・ぁあ・・・はぁ・・・く・・・はぁ・・・」
―回想
敏子「ウフフフ・・・」
敏子&ミサオ「イエイ♪」

―森の木ランド
零「ゥワァァァァッ!ヌゥゥゥゥゥ!デヤ!」
ヤシャウル「うわぁ!」
零「フッ!」

鎧を召還する零。
銀牙騎士ゼロVSホラー・ヤシャウル

ゼロ「デイッ!」
ヤシャウル「フフフフハハハハハハ
ゼロ「ハッ!ウォォァアアアア!」
ヤシャウル「フフフフフハハハハハハハハ!うっ・・・!あっ!あぁぁ!」
ゼロ「デヤッ!」
ヤシャウル撃破。
敏子「あ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
零「あんたの作ったストロベリータルト、美味かったぜ」
敏子「・・・・・ミサオ」
―ベンチ
ミサオ「お母さん・・・・」
赤いペンダントを受け取り、悲しむミサオ。
零「ミサオちゃん・・・」
ミサオ「ありがとう・・・」
零「ぁ!」
ミサオ「私は貴方を一生許さない!」
零「・・・・」
泣き崩れるミサオ。
シルヴァ「ゼロ・・・辛かったわね」
零「そんな事ないよ。あの娘の笑顔を守れたからね」
シルヴァ「笑顔?あの娘、笑ってなんか・・」
零「ミサオちゃんの・・未来の笑顔さ・・・」
―次回予告
人間には恩を返す習わしがあるみたいだな。
今回ばかりはそいつにあやかるとしよう。
次回、『仙水』
オイオイ!
俺様はどうなっちまうんだ?
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