一つ前の記事では、
四方八方が虫歯で喰われてしまった歯でも、ダイレクトコンポジットレジン充填で、
1回の来院で、元通りの歯が再現できる治療方法をご紹介しました。
今回の記事で紹介するのは、
ちょっとそれよりも費用的にはお高くなるけれど、
長期的にみると、より理想的な虫歯治療方法です
虫歯治療を、プラチナム→ゴールド→シルバーのようにランクづけするなら、
一つ前の記事のダイレクトコンポジットレジン治療がゴールドで、
今回紹介する治療はプラチナムかな〜
ダイレクトコンポジットレジン治療に使われるコンポジットレジンという材料は、
素人さん向けにいうと、プラスチックって感じなので、
長期的な目で見るとやっぱり、長持ちっていう点では若干劣ってしまうのよね。
じゃあ、長期間が経過すると、またやりかえをしなきゃならないの?
と言われれば、絶対にそれが必要、というわけではないのだけれど、
摩耗してしまったり、光沢がなくなったり・・・とネ。
ま、歯って、お口の中で結構過酷な環境で耐久していかなきゃならないわけだから・・・。
つまり、コンポジットレジンの場合は、
歯のエナメル質よりもかなり摩耗しやすい、物性的には柔らかい材質だから、
それだけ長期的な目線で見ると、劣化しちゃうよっ…てこと。
そこを代償するのが、今回ご紹介するやり方です。
プラチナムコースの虫歯治療方法ですね〜
ところでそもそも、天然の歯って表層は全てエナメル質で覆われているでしょう?
なぜか?
それは、エナメル質くらい硬くないと、食事時の過酷な力や摩擦には耐えられないからなんですよッ
大体人間の体ってよくできていて、人間が平均して生きる期間くらいは自然と、耐用しうるようにはなっているんですね。
歯もそうなんです。
でも、虫歯になってしまって、エナメルに穴が空いてしまったら、その自然に備わった耐用が崩れてしまいますね。
コンポジットレジンで詰めただけだと、エナメルほどの耐用性がないから、
そこがウィークスポットとなってしまいかねないんですね。
つまり、長期的に見るなら(人間の平均的寿命までその歯で過ごそうと思うのなら)、
コンポジットレジンではなく、エナメル質と同様の硬さの材質で詰めた方が良いに決まってます
そこで登場するのが、セラミックです
セラミックはエナメル質同様に硬いので、長期的な耐久性に期待が持てますよ〜
それに、見た目の綺麗さ(輝きとか艶とか)も、コンポジットレジンよりも長期的に維持できます。
虫歯で失ってしまった歯の表層のエナメル部分だけは、
少なくとも、エナメルの代わりとして、硬い材質のセラミックで一層覆ってあげたほうが良いのです〜
その方が、長持ち度がぐんとUPしますからね!
では、治療例です
↓表層じゃない部分(内部)には、象牙質を真似てコンポジットレジンを詰めます。
セラミックがエナメルなら、コンポジットは象牙質です。機械的物性の観点からね。
↓この上に、本来あたエナメル質に似せて、セラミックを被せます。
↓セラミックを接着するための1プロセス。
↓セラミックインレーが入りました。
↓ラバーダム使用すると、余剰セメントの除去も楽〜
↓セラミックを入れる前と後。
セラミックは、機械的にコンポジットよりも硬く摩耗しずらいので、
経年的なすり減りもコンポジットより少ないです。
また、見た目の艶感のある美しさも、より長く維持されます。
2回目来院時に完成したセラミックインレーをつけるから、
来院が1回だけではなく2回になってしまいます。
それと、費用も、コンポジットレジンをダイレクトに詰めるだけに比べると若干UPしてしまいます。
でも、長期的なことを考えると、理想的なやり方ですね
ちょっと金銭的にキツい → ダイレクトコンポジットレジン充填(ゴールド治療コース)
費用に関わらず、プラチナムな治療を受けたい → セラミックで表層を覆う治療方法(プラチナム治療コース)
って感じにね。
ゴールド、プラチナム…って言っても、メタルインレーに使用する金属種類じゃないからね・・・言っとくけど
ところで、もう一つ言っておくけれど・・・、
世界の先端歯科治療分野においては、もうとっくの昔から、
虫歯治療にメタルなんてチョイス、ないから・・・!!
日本の保険治療の現場だけですよ、今だにメタルインレーが普通に使われているのって
日本でずっといると感化されて当たり前に思うかもだけれど、
もうホント〜に!!
黒光りするメタルインレーやメタルクラウンが、当たり前のように何本も口の中に入っているは、
日本人だけだけー
これをお読みの皆様、早く気づきましょうー
日本(の保険治療)以外では、
今の虫歯治療は、コンポジットOnlyか、コンポジットレジン+セラミックのどちらかだけです。
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