私はいつもここで、
●日本の保険歯科診療は良くないよ～！！！
●保険歯科診療で歯を治療してはダメよ～！！！
なんていつも書いているけれど、
これには但し書きがあることをお忘れなく！
それは何かというと・・・、
あなたがもし、自分の歯の健康に、
徹底的にこだわっている人なら！！！
という但し書きね。
私はね、個人的には、
日本の保険歯科診療システムに決して賛同しないけれど、
一方では、
このシステムのおかげで、
助かっている人はかなり多いと思う。
そういう意味では、保険歯科治療って大切だな・・・て思っているよ。
だって、もしアメリカのように、国民皆保険での歯科治療がなくて、
どんな治療も数万単位～のレンジとなると、
どんなに歯が痛くても痛くても、
高額な費用の為に、
歯医者すら行けずに途方に暮れている人たちが、
ある程度の割合で出てくるだろうから。
それにひきかえ日本では、
たとえ貧困に窮していたとしても、
国からの認定を得れば、
自己負担金すらなし（無料）で、
歯科治療が受けられる。
一般的な自己負担3割を支払ったとしても、
そもそも1回あたりの費用は、1万円を超える事なんか殆どないでしょ・・・？
（＊この辺に関しては、日本を離れて10年以上の私は、当時の記憶のみを頼りに書いている事なので、間違っていたら悪しからず。。。）
だから、
歯が痛くなれば、
誰もがすぐに歯医者に駆け込めて、
そして痛みがなくなりまた普通通り食事が出来るようになるのは、
ホント、素晴らしい仕組みだとも思う。
だけれどもね、
そんな仕組みで歯医者側は、
大きな弊害をダイレクトに被っていると思うわ。
医療報酬が安すぎる！！
だから、
薄利多売制で、多くの患者さんを20分刻みで朝から晩遅くまで回していきゃなきゃ、
経営が成り立たない！
基本コンサルがメインとなる医師業にくらべ、
歯科治療の場合は、
小さな歯への治療という技術介入が、どの患者さんにも直で必ず入ってくるものだから、
口の中の細かい作業を朝から晩まで長時間し続けるとなると、
肉体的にも精神的にも、それはそれはとっても疲労満載で過酷なものになってしまうの。
それに実際、
20分で果たして適切な歯科治療が施されているか？って考えると、
凄く疑問な話！
それにもかかわらず、
あなたが歯で困っている時、いつでも歯医者に行けば、
歯医者はとりあえず、あなたの歯の痛みをその場ですぐ取ってくれ、
そして、噛める状況にいとも簡単に戻してくれるの。
しかも、安い医療報酬しか得られないというのにね。
だから、患者さんも、
あなたに安い保険診療を、嫌な顔一つせずに施してくれる歯医者には、
ホント感謝しなきゃだと思うのよ～！
でもね、そこには、
患者さんが必ず知っておかなきゃならない事があるわ。
それは、、、
そうした保険治療での治療の質は、
実は、最低レベル～！！！
なんだという事。
ストレート過ぎてすみません・・・！！
」
でも実際、
保険で歯科診療やってる歯医者は、
(言わないけれど）、皆心の中ではそう割り切ってるよ。
つまりね、
こう言えるの。
保険治療を受けると、
患者さんの健康であるべき歯は、
余計にボロボロになっていくよ・・・
そう考えると、
日本の保険歯科診療の仕組みで被害を被っているのは、
実は、歯医者側だけじゃなく、
患者さんの健康な歯も、
無茶苦茶被害を被りまくり！！！
て事になるよね。
こんなふうに書くと、
「報酬が安いから、歯医者はきちんとした治療をわざとしないの？？？」
「それって、歯医者のエゴでしかないじゃんッ
」
と仰る患者さんもいらっしゃることでしょう。
それならそれでいいです。
でも、
歯医者だって、歯医者になる為に、
6年間大学へ通い、
卒後は、良い歯医者になるため、知識研鑽を積むため、
更なるトレーニングを積むのです。
所詮歯医者業は技術職ですから、
一人前のきちんとした歯医者になるためには、
それなりの経験と勉強の長い期間を要します。
当然そこには、お金も正直かかります。
それにもかかわらず、
1日に大勢の患者さんの歯を削らなきゃ、
医院の経営が成り立っていかない！
そんな政府が決めた安価な医療報酬によりコントロールされてしまうのですから、
歯医者はなかなか大変な状況です。
それに、
私たち歯医者は、
大企業に所属する一員故の、
最低限収入の保証なんてものは一切なく、
自らの手腕で全てを賄っていかねばなりません。
だから、こうした日本の保険システムは、
そろそろ根本から変わらなきゃならない！
と私は思います。
そうでもしなきゃ、
安価な保険治療を、
質が最悪レベルであるという事も知らずに、
普通に多くの人が安心して受け続けるものだから、
結果として、
多くの人の健康な歯が害されてしまっているという事実。。。
ところで、
こういう事実に嫌気をさした勇気ある歯医者は、
保険診療を一切やめ、
本当の確かな技術のみで、
自費専門歯科医院を切り盛りするようになる。
そしてまた、
そういう事実を知った賢い患者さんは、
自ら、自費専門歯科医院に早い段階から通っておくという選択を取る。
その結果、患者さんの歯も、確かな治療技術で治療されるものだから、
大きなトラブルなく健康な状態の歯を長くより確実に維持していくことが出来るんだよね。
だから、私はここで、
保険歯科治療は受けちゃダメ！
自費専門院をお薦めするわ！！
とよく書いているの。
でもね、
自費専門院に行くことが出来るのは、
やはり、経済的にある程度ゆとりのある層の人たちに限られてしまうのが事実。
お金がないと、ろくに健康な歯も維持できないのか・・・？！
となると、これまたアメリカ的になって悲しい。
だからこそ、
政府に介入してもらいたいのがココ！
これからは、
国の歯科医療予算は全て、
予防歯科に当てるべき！！！
治療には（一部の公的施設を除いては）、
保険の適用は一切なしでよし！！！
例えば、こうした図式
全ての国民は、
保険にて無料で、数か月に1回の歯医者での予防プロトコールの受診を義務付けられる。
↓
全ての歯科医院は、
全ての国民の予防処置を担わなきゃならないものだから、
衛生士を活用しながらも結構忙しい状況となる（保険予防プロトコールからの医療収入UP＝歯科医院の大切な保証された収入源になるはず！）
↓
でも、予防業務は衛生士が主導を握れるため、
歯科医師は逆に、自分の研鑽勉強の為の時間が費やせるようになる。
↓
ゆえに、歯科医師の治療技術力のUP！
↓
また、衛生士という職業も地位UP！
予防プロトコールに皆保険となった反面で、
治療には保険無適用
↓
治療すると高くつくので、虫歯になりたくないから、余計に予防を頑張る国民続出。
↓
（とはいえ、いくら予防に力を入れても、どうしても虫歯や歯周病を阻止できない層は絶対残るわけで、）
↓
技術力UPした歯医者による、自由診療による、確かな技術の歯科治療。
↓
国民の健康な歯レベルのUP。
↓
歯医者も国民の健康な歯に貢献して、社会的に尊敬される職業に！
この図式って、
国民の健康な歯と歯科医師両方にとって、
良いことづくめだと思わない？
医科と違って、歯科分野の疾患は、
極々一部のものを除いては、
本来、自分自身で予防出来るものばかりだから、
こうしたところに、
歯科医療予算の焦点を当てていきゃなきゃね！
今の状態では、
歯科医師の立場、そして、国民の健康な歯と共に、
まったく良い結果を生んでいません～！！！
早く、こうした事に気付いて、
日本の国民の歯の健康増進と、
歯科医師の社会的立場の改善の為に、
何とか政府に動いてもらいたいものですね。
・・・と、私なんぞが理想像を簡単にここで書いても、
所詮、保険医療の大改革なんて早々されるわけないと思う。
ならば、
健康な歯の為に、患者の皆さんにアドバイスするなら・・・、
●常に予防に徹底しよう（自費専門院での予防なら更に望ましい）。治療を必要とする状態を自ら阻止できれば、
運悪く下手くそな歯医者に当たってしまい散々な治療の被害になることもないし、
高い自費治療で余分な出費も防げる。
●家計的に本当はお金を回せるはずなのに、歯科治療なんて安い保険治療でよい！と出し渋っている中流家庭以上の人が日本には多くありませんか？そういう人は、私がいつも書いているような「保険歯科治療の現実」をきちんと認識して、小さな虫歯治療ですら自費専門院で治療を受けるとべきだ、と考えをシフトしていきましょう！
Love & Protect Your Teeth