痛くなる前に歯医者へ行きましょうね。
定期健診には絶対に通っておきましょうね。
これは、もう一般常識!
(しかし、これが実行されているかどうかは別として。)
その目的は、早期発見早期治療にあります。
そもそもこれには、
虫歯が神経にダメージを与えない事、
神経は何としてでも温存すること
が根底にあります。
だからこそ、
どんな小さな虫歯でも見落とすことなく発見出来るかどうか!
がとても大切になってくるわけで、
逆にこれは、歯医者の手腕にすっご~くかかってくる!
と言っても過言ではありません。
だって、虫歯を歯医者に見落とされるだなんて、
患者さんにとってみたら
決してありえない事でしょう?
というわけで、私もより一層気を引き締めて真剣に、
一人一人の患者さんの歯に責任を持って、
全部の歯の隅々までくまなくチェックしなければなりませんね!
ところで、どんな小さな虫歯でも見落とすことがない、精密な検診の為に必要なのがこちら↓
①チェック前のクリーニング
②レントゲン撮影
③拡大鏡を用いた口腔内の精査
の3つ。
最近私は、検診目的でお越しになる新規の患者さんにはどの方にも、
絶対に上の流れに従って初診検査をお受けになってもらっています。
だってもしそうじゃなければ、責任を持って検診結果をお伝えすることなんて正直出来ないですもの。
だから、多少初診診療時の時間は結構かかってしまうのは事実なのですが、
患者さんにもその点はご了承頂いて、しっかりとした正しい検診をお受けになって頂いています。
そもそも、結果に誤りのある検診をわざわざ受けに来るだなんて、ナンセンスですものね。
ところで、ここシンガポールで歯科診療をしている私は、こういう患者さんをよくお目にします。
日本に一時国するごとに、だいたい6か月に1度の頻度で定期検診は受けてきたけれど、
突然歯が痛くなってしまったので急遽当院を訪れた、
という患者さん。
実はこういう患者さんに多く見られるのが、
検診を日本でずっと受けてきたにもかかわらず、
虫歯を見落とされてしまった結果大きくなり痛んでしまったという
隠れ虫歯をお持ちの患者さん。
「隠れ虫歯」をご存知ですか?
単に、自分では自覚出来ない虫歯や
歯医者でさえも見落としてしまいそうなほどの、隅っこに潜んだ隠された虫歯
という意味合いで私がよく使っている表現です
◉隠れ虫歯の記事は、過去にも色々書いてきましたのでご興味があれば読んでみてください。
では、最近偶然見つけた、その隠れ虫歯をお持ちだった患者さんのケースをここでご紹介しましょう。
この方も基本、日本へ帰国時に定期健診をされていたそうですが、
急遽痛み発現の為、私のところで色々治療をすることになった患者さんです。
始め、痛みのあった別の歯の処置に専念していた為、
全く自覚症状のない隠れ虫歯自体には、私も初めは全く気付きませんでした。
ところが、治療を行った別の歯のレントゲン写真の隅っこに、
いつもちょこんと一緒に入り込んで写っているその隠れ虫歯のある歯に
突然ある日、たまたま私の目が向いたのです。
「あら?これってひょっとしたら虫歯じゃない??」
そう思い、過去にも撮った何枚かの同じ場所のレントゲン写真をも見てみると、
「あ!やはり同じように虫歯らしき影が写っている!」
↓それがこれですね。
どちらともにも、黄色い矢印で示した歯と歯の間の部分に、虫歯らしき影が認められます。
しかも、この虫歯かなり大きい!!
この時点ではこの患者さん、このレントゲン写真で指摘をしたときは、
まだ虫歯の存在は信じてくれませんでした。
なぜなら、日本ででの定期健診では一切引っかからなかったし、
そして自覚症状も、また穴が開いた気配も全くなかったのですから。
でも、、、
↓この拡大鏡での写真をお見せすると、
まさかこんなところに、ぽっかりと小さな穴がかすかに覗いているとは・・・。
そして早速治療に取りかかったことは言うまでもありません。
では、その歯の治療の様子を順々にご覧ください↓
詰める時に内部が細菌で汚染されていない事(2次カリエスの原因になりますからね)、
漏洩や隙間なく、詰め物でシールがなされているか?
段差やギャップがないように、詰め物がピッタリと入れられているか?
これらが満たされていれば、治療OK!
もし虫歯がディープな場合には、術後少々痛みを感じる場合もありますが、
一時的なもので大したものでなければ、とりあえずは神経もセーフだと安心してもらって大丈夫でしょう。
検診に行っているから大丈夫!
と思い込んでしまうのは甘いですよ。
検診結果が正確で、本当に虫歯がないかどうかは、
検診に行った歯医者の手腕次第です!
皆様も検診には、
しっかりと時間をかけて、
あなたのお口の中を隅々までくまなく精査してくれる歯医者さんへ行きましょうね
だって、自分の歯で何が起こっているかなんて、自分では絶対にわからないのですもの。
因みに、歯医者でさえも、自分の歯の隅っこの方では何が起こっているかなんて全くわからないのですから。
では
LOVE & Protect Your Teeth