歯医者をしていて思う事。
それは、
突然予期せず、トラブルがお口の中に生じ、嫌なんだけれど、どうしても歯医者に行かなくてはならなくなってしまった
という患者さんのなんともまぁ多い事・・・。
特にここはシンガポールだからなのかしらん?・・・いいや、そういえば日本でも多かったなぁ。
突然歯医者に行かなければならないそのトラブルとは、
・詰めたり被せてあったものが、取れてしまった ま、これが一番多いですね。
・(上に付随した場合多しの)歯が大きく欠けた、折れた。
・急に痛み出した~
まぁ、こんな感じです。きっと多くの方がこのような経験はお持ちだと思いますので、頷いていただけるのではないかと思います。
今日も診療をしていて、やっぱりこういうケース何件かありましたよ。
さて、暫く歯医者へ行っていないと、普段よほどきれいに磨いて自己管理が出来ている人(こういう人はやっぱり定期的に歯医者へも検診に来ているんだけれどね)でない限りは、知らず知らずのうちにどこかの歯に虫歯が出来てしまっているのが一般的。
で、年月がたつうちに虫歯はどんどん大きくなり、終いには、歯がバリッと突然もろとも割れたり折れたり・・・、または、ジクジク~と痛みを感じる事が頻繁になってきて、最後にはいてもたってもいられないような激痛に・・・
覚えておいて下さい大人の虫歯は、案外痛みが出にくいんです。
その理由は色々あるけれど、神経を抜かなければならないほどのかなり大きなものになって初めて痛みが突然やってくる、というケースがほとんどです。
だから、虫歯の存在を穴があいている事で自覚できるようなケース以外では、痛みがないものだから、虫歯がおることに気付かず、そのまま大きくなって、神経に達して激痛が出てたまらず歯医者に!という事になるのです。
だから、普段から歯医者にマメに通っておく事ってとても意義が高い。
じっくりとお口の隅々まで、レントゲンを参考にしながら親身になって診てくれる歯医者なら、決して見落とすことなく虫歯の存在をキャッチしてくれるはずですよ (それはそれでショックな瞬間かも?)
結果、痛みの出る前に、詰め物などが取れる前に、事前に処置をする事で、急に歯医者に行かなければならなくなる事を未然に回避できるというわけです。
しかも、歯が大きく割れたり欠けたり、すごい激痛が出てしまったなどのほとんどのケースでは、神経を抜くといった根っこの処置がやっぱり必要になってしまうから、大切な大切な神経も温存できるというわけです。
さて、でもね、一つ厄介な点があります。
それは、
今入っている詰め物被せ物の中で、虫歯があるかどうか?は、レントゲン写真からだけでは100%の診断が出来ない!
という点。
ある程度虫歯が大きくなってからでないと、レントゲン写真に写ってこなかったりするし、被せものならなおさら、金属の陰になって中の常態がわからないからです。
そこで私が歯医者としてアドバイスしたいのが、
明らかに10年以上が経過しているような詰め物被せ物は、1回外して新しいものに取り替えましょう!
という事。
よく、金属の詰め物を白いものに変えたいという患者さんがいらっしゃるけれど、
そうした場合に金属を外してみると、以外にもその下の歯が小さいながらも虫歯で侵されていることが結構あるんですよ。
何でそうなるのか?というと・・・
ぴったりと精密な詰め物じゃないから、その微細な隙間から虫歯になってしまったとか、
はたまた治療をした歯医者の虫歯の削り残しとか?・・・OMG!
逆に、上手な歯医者さんがすっごく精密な詰め物を隙間なくピッタリと歯にくっつけられているような場合には、20年も30年もずーっとトラブルなく持っているケースだってありますけどね。
まあ、こうしたケースは稀だと思っていただいて、
古くなった詰め物、特に保険で手っ取り早く入れた銀の詰め物なんかは、年月がたつと要注意かな
昔、子供の頃、思春期の頃に保険治療で入れた銀の詰め物。
大人になってみて、やっぱりこの銀は格好悪いと自覚する方、結構いらっしゃいます。
古い銀の詰め物を白いものに変える事は、審美的な目的だけではなく、
上に私が書いたとおり、潜在的な虫歯の早期発見→治療というとても大切な意義をも含むことを知っておいてくれると嬉しいなぁ。
確かに、銀→白への治療は、そのときには一時的な出費になるかもしれませんが、優先順位をつけて順々に行っていくとかすると、必ず将来の大きなトラブル勃発による歯へのダメージ、そしてお財布へのダメージ()をも未然に防ぐ事が出来るはずですよ。
さて、あなたのおくちの中には、古い銀の詰め物、何個入っていますか?
Love & Protect Your Teeth