鍼灸に馴染みのない方は、鍼やお灸を
”痛いところにする”と思っている方が多いようです。
ですから、その部分以外の場所に鍼をしようとすると、
「あの~、そこは別に痛くないんですが…」
と言われたりします(^_^;)
大切なことをお教えしますね
これは色々な病気や症状に当てはまることなんですよ
痛いところ=痛みの原因ではありません。
痛みは結果であり、原因は別の場所にあることがあります。
なおかつ、解決ポイントは、さらに別の場所にあることもあります。
スポーツ疾患のような、怪我的な症状は、
痛いところを治療することはとても大切です。
これは、痛いところ=痛みの原因の場合においてです。
それ以外の成り立ちの病気、
特にうちのような、内科・自律神経系の疾患の治療は、
症状と治療部位は、離れていることばかりです。
なぜなら、東洋医学の経絡とツボを利用した治療を行うからです。
例えば足ツボマッサージやリフレクソロジーなどで、
「ここは胃の反射区ですよ」と言われ、
胃の悪い人がそこだけ激痛だったりしますよね。
そういう反射区、
いわゆる内臓の働きが体表に現れる場所、というのは、
何も足の裏だけではありません。
耳にも全身の反射区があると言われています。
そして、身体の表面全体こそが、内臓・身体の内側の反射区なのです。
その反射区の反応点ともいえるのがツボ、
そのツボをつないだ流れが経絡です。
胃や腸、肺や心臓など、五臓六腑の反応は、
ツボという点、経絡という流れとして、全身に現れます。
胃が痛い、腰が痛い、咳が止まらない、などという症状で、
手や足などに鍼灸治療をすることは、とても多いんですよ。
当院に限らず、鍼灸の先生は、よく遠隔のツボを繰り出します。
あんま・指圧・マッサージの先生も、よく経絡を使った治療をされます。
ですから、当院や他の先生方の治療院で離れた部分を治療されても、
あまり不安に思わないで下さいね。
症状を無視しているのではなく、原因を考えた治療をしているのです。
また、”どうしてそこに治療するの”と疑問に思われた方は、
素直に尋ねられた方がいいと思います。
「それ、経絡ですか」
なんていきなり聞いてみると、先生方はびっくり、
そして、嬉しい顔をされると思いますから