病院に行って、様々な検査をしても、異常が見つからない。
「どこも悪くないですよ」と言われる。
だが、不調は確かに起こっており、ずっと続いている。
お医者さんは「様子を見ましょう」を繰り返す。
よくある光景です。
患者さんは、病名を付けられないと、とても不安になります。
不調の原因がわからないと、益々ひどくなるのでは?と怖くなる。
そして、また病院の門をくぐる。
また、病名が付いたとしても、これといった西洋医学では治療法がない場合もあります。
病名は付かないけれど、苦しい、辛いといった状態は、確かにあるのです。
西洋医学で解決出来る症状には、限りがあります。
手術や投薬のみで、身体の不調全てを解決できるわけではありません。
「食事」「睡眠」「姿勢」「仕事」「気候」
「ストレス」「多忙」「特定の習慣」「性格」「体質」などは、
皆さんが想像されるよりも、ずっとずっと大きく体調と関わっています。
ストレスが悶絶するほどの激痛を引き起こす、などとは
なかなか想像しにくいのではないでしょうか?
そのことは、西洋医学のお医者様たちもよくよくご存知なのです。
気持ち一つで、症状が一進一退することも、ご存知です。
ただ、今の医療の形態では、それらに対し、アプローチすることが難しいのです。
2時間待ちの3分診療などと言われますが、
それはお医者様が不誠実なのではなく、
今の医療がそういう形で
沢山の患者さんを診るように作られているからなのです。
不定愁訴と言われる、肩こりや頭痛、冷え性、胃腸障害、めまいなどは、
効果的な治療はあまりありません。
対処療法的な注射や投薬は、痛みのあるその時は非常に効果的ですが、
それで治るというわけではありません。
ですが、辛いから、病院に行かざるを得ない。
そういう人が多いと、患者さんが溢れ、それぞれの診療時間が短くならざるを得ません。
結果として、本当に西洋医学の治療を必要としている人に影響を及ぼしてしまいます。
不定愁訴は鍼灸の得意分野です。
名前のない症状に、鍼灸は非常に効果があります。
失望を抱えながら病院に通っている方は、どうぞ鍼灸を受けてみて下さい。
私は、もっともっと多くの人に、鍼灸を知ってもらいたい。
その事が、ついてはこの国の医療を良くすると思うのです。
「必要な人に、必要な医療を。」
それは、誰もが願う、医療の理想のカタチのはずですから。