11月12日 天赦日



緊急入院してから一ヶ月。


人工肛門造設手術を受けて退院して


はじめての検診日。



この日


診察室で、私は驚いて固まった。







入院中「虹出てるよ!」と

教えに来てくれた主治医 の元へ。




転院先の病院での治療のことなど


和やかに話した後、ストーマの確認。



「うん、いいね」



ニコニコと主治医が続ける。



「双孔式に見えないよねぇ」



ストーマの単孔式と双孔時期にの違い



そう、私は贅沢にも?


人工肛門と自前の肛門と二つ持ち。


直腸に患部がある為に


肛門への大腸を閉じずに


見えないけどストーマパウチの中に


もうひとつ大腸の穴がある。




主治医が続ける。




「放射線科の先生から話聞いた?

 根治可能って言ってたでしょ?」



私は答えた。



「はい、肛門菅がんは根治を望めるって」



主治医がニッコリした。



「完治したら、ストーマ閉じられるからね」




(´⊙ω⊙`)え?




私の顔を見て主治医が


ストーマ担当の看護師さんに言う。



「あれ?喜ばないねぇ?」



(´⊙ω⊙`)



再び私の顔を見て言う。


「嬉しくないの?」



(´⊙ω⊙`)ぇ




「完治したら、繋いで元に戻せるんだよ」



え(´⊙ω⊙`)!



「ちょっと、、、、びっくりして。」


 


だってさ、私


ストーマで生きてゆく

覚悟を決めたばかりだったから






委ねたら、

こんなシナリオがあったよ!!






そういえば、、


放射線科の主治医から


根治を望めると聞いた時


私、思ったんだった。





少し前に友人から


友人の身内がストーマを閉じた話を聞いてて。




もしかして治っちゃったら♪


人工肛門から元に戻っちゃう未来も


あったりしてねー!


ふふふ、まさかねぇ!!


人工肛門造設術(永久)だから


障碍者手帳を申請するんだもの!


いやあ、もしも


元どうりになっちゃうなら奇跡だなぁ!


うふふふふふふ


奇跡大歓迎!よろしくどうぞ♪




そんな一瞬の思いつき


もう、忘れてたよ


忘れてたけど、ちゃんと


宇宙に放っていたんだ、私。








その時から、肛門は活性化して


オナラは出るわ


残ってる便を出そうとするわ


便が出せない時は血の塊を出して


まだ出し足りないのか?鮮血を出し




あんまり痛くて、トイレで


ぎゃー!!!!と叫ぶ日々。




今や、そんな動きすら、いじらしい。




思えば、


人工肛門の説明を聞いたときから


私の肛門は「存続したい」と意思表示していた。


変形して、肛門括約筋が機能障害になっても


便が出なくなった時も


痛みがある今も、諦めていないんだな。




愛おしいというか、いじらしくて


可愛いやら、泣きたくなるやら。








それにしても


患者に期待を持たせるような発言をして


若き医師がこっぴどく叱られたり


それが元で大病院を離れて独立した


なんて話は、もはや過去なのかいな?




「根治が望めます」



断定的な言い方だ。







だから、治療をしっかりねとか


励ましというか


私の前に人参ぶら下げたのかな。


意図があるのか、無いのか。




ともかく



神様


ありがとうございます。


わたし、


チャレンジします!