『釣りとの共通点』
2024年もあっという間に半分が過ぎ去り、あまりの早さに驚くばかりです。
私は、「あれもやりたい」「これもやりたい」と思うタイプのようで、とにかく忙しなくあれやこれやとやっているから余計にそう感じるのかもしれません。
さて、コラムにも何度も書いているので、ご存じの方も多いかと思いますが、私の趣味はアウトドアで、特に『釣り』に今はハマっています。
自然の中で遊ぶ楽しさに勝るものはないのではないか?と思うほど、自然は奥が深く、飽きることがありません。
釣りといえば、いろんな季節に合わせて旬の魚(釣り物)が変わります。
そして、これからの季節は何と言っても、『イカ』
この季節、日中の暑さが厳しいこれからの季節も、夜になると涼しく快適に過ごせるのもイカ釣りの良いところです。
そんなイカ釣りの醍醐味は「食べておいしい」は絶対に外せない要素ですが、それ以外にも、とても奥が深い。
それゆえにハマる人が多く人気の釣りです。
また、腕の良し悪しが顕著に表れる釣りでもあります。
上手な人と初心者の差は歴然で、自分が10匹(杯)釣ったら、名人は30匹~40匹と4倍ほどのイカを釣ります。
同じような釣り方をしているのに何でこんなに違うのか?
何が違うのか?と、私はハマっていきました。
ある日、そんな名人に「どうすれば釣れるようになるのか?」と聞いたところ、大事なのは「その日のパターンを掴むこと」と教えてもらいました。
イカ釣りはエギという、疑似餌(ルアー)を上手く動かして(誘って)、イカが餌だと勘違いし、とびついてきた所を釣り上げます。
その日のパターンとは、エギの色や大きさ、形、動かし方など、日によってイカの好むパターンがあるのです。
この前は青色が良かったけど、今日は赤色が良く釣れる。
や、エギを動かす速さも速い方が良かったり、ゆっくりの方が良い時など、日によって全く違うし、時間帯によっても変わってきます。
潮の流れ具合、風向き、船の流れる方向、周りの明るさ、など色んな要素があり、それをいかに正しく早く理解するかが沢山釣る秘訣です。
上手な人ほど、パターンを早く正確に掴めているわけです。
ただ、面白いのが、単に色や動かし方を真似てもなかなかうまくいかないのです。
釣れている人にエギの色を聞いて、同じものを使っても釣れなかったりします。
色だけでなく、誘い方、スピードなど、全部を組み合わせて、初めて赤色がハマっているという事なのです。
他にも『深さ』も重要な要素です。
隣の人が水深30mで釣れたからといって、30m地点にイカの群れがいるとは限りません。
実は、40mにイカの群れがいて、その群れの中からお腹の空いているイカが上に上がってきて、釣れていたりします。
だとすると、30mで釣っていてはダメで、群れのいる40m地点で釣りをする必要があったりします。
エギの色も釣りをする深さもあくまで、参考にはしますが、鵜呑みにはしない。
自分の頭で考え、仮説を立て、検証しながら釣りをすることが上手になっていく秘訣なんだと思います。
これは人との関わり方でも同じような気がします。
同じ人に『ある言葉』をかけたところ、昨日は喜んでくれたけど、今日は喜んでもらえない。
また、同じ言葉でもAさんには喜んでもらえたけど、Bさんには全く反応してもらえなかった。ということも。
「○○と言えば、うまくいく」
の様なハウツーはたくさんありますが、それだけを真似ても上手くいかないのと同じ。
本質は「かける言葉」ではなく、相手を理解し、相手に合わせた声かけなのだと思います。
釣りとは少し違いますが、「良い」と言われたことを鵜呑みにするのではなく、なぜそれが良いのか?どの要素が良いのか?を見つけていくことが、本質を掴むことであり、釣りとの共通点だと感じました。
それでは、素敵な夏をお迎えください。
舟木将人