『好きだから行動できる』
さあ夏も本番!暑さが本格化してきました。
今年の夏は、さほど暑くならないのかなと思っていいたら、ここ数日で例年通りの暑さになりましたね。
来年の東京オリンピックはこの暑さの中で開催可能なのか?
と話題になっていましたが、実際にこの暑さを体験すると、考えなくてはいけない問題だなと感じています。
さて、私にとっての夏といえばカブト虫
毎年、『夏の匂い』を感じたら近くの林にカブト虫をとりに行きます。
初夏から真夏に変わる2.3日の間に風の匂いというか、空気の匂いが変わるのですが、どんな匂いか?と聞かれると上手く説明できず、夏の匂いとしか言いようがありません。
そんな夏の匂いとともにカブト虫シーズンが始まります。
今年は、とあるキッカケから教室に通ってくれている子どもと一緒に虫とりに行くことになりました。
当日、子ども達からは、そわそわ感が漂っていました。
それを可笑しく思いながらも「圧倒的な実力を見せつけるぞ!」とそわそわしている自分(笑)
皆、そわそわしながら、虫探しのスタートです。
もちろん、先頭を歩くのは私で、理由は「先に見つけてとりたい」から。
もはや、どちらが子どもか分かりません(笑)
子ども達は早く進みたいが、暗闇の中を進んでいくのは怖いらしく、私の後ろを歩いています。
「先生より先に行かないと、全部とっちゃうよー」なんて言うと、がその時はスピードアップするものの、少しずつ後ろに下がっていきます。
カブト虫の見つけ方は、樹液の匂いやカブト虫の匂いを感じるところからです。
初めはその匂いが分からない子ども達ですが、何回か「今、匂いがしたよ!」と教えると、「今、少し匂いがした気がする」と子ども達もわかるようになっていきます。
しばらく歩いていると、匂いと直感で、この辺りにいるという事を感じました。
しかし、パッと見える木の表側にはいません
木の裏側が気になるところですが、裏側を見るには、ちょっとした崖のような斜面を登らなくてはいけません。
私の「もしかしたら、この裏側にいるかもよ?」との声かけに、何のためらいもなく、登っていく子どもの姿を見て「この本気さと情熱こそが原動力」だなと感じました。
そこからこんなやり取りが続きます。
木の裏側を見ている子に対して、私は「どう?どう?おった?」と声を掛けます。
それに対し、「いやーおらん。。。」と、いかにも残念そうな返事。
上ばかり探しているので「もっと下!根元の方も見てみて」と伝えると、「おったー!!!」と弾んだ声が
見つけてからが、また面白い。
急いでつかまえなくてもカブト虫は逃げないのに、早くつかまえようと必死です。
彼の視界にはカブト虫だけしか映っていなかったことでしょう。
木の裏側にカブト虫がいるか不確かな中、草が生い茂る斜面をわざわざ登って木の裏を見る。
この『行動力』がカブト虫をとれるという結果に繋がりました。
「いい経験したねー!面倒くさがらずに誰も登らない所に行ったからこそカブト虫を見つけられたんだよ」と伝えました。
行動したからこそ結果に繋がった
将来に繋がる、とてもいい経験だったと思います。
なぜ行動できたのか?
「大好きな虫とりだったから」
好きな事をするのが大事だという所以はこういうところにあるのです。
毎年、カブト虫とりに「うちの子連れて行ってください」と言われるのですが、今回はお母さんが「私が行きたいんです!」といういことだったので、それならば。と、ご一緒することになりました。
親子関係では向き合うことが大事と言われ、そう思われがちですが、向き合うのではなく、同じ方向・同じ景色を見て進む・楽しむことも同じか、それ以上に大切な事だと思っています。
簡単に言うと
お母さんがやりたい事をやる
楽しんでいるお母さんの姿を見て、子ども達もやりたくなり、一緒に同じことをして楽しむ。
その中に学びがある
ここに教育の本質があるような気がします。
子どもが大人の飲んでいるビールを飲んでみたくなるのは、大人が美味しそうに飲んでいるから。
泡をだけを飲んでみて、苦いと分かっていながらも、大人がこんなにおいしそうに飲んでいるのであれば、おいしいに違いないと思うのです。
子どもの楽しそうな姿を見るのが、お母さんの幸せだとすると、子どもにとっての幸せは、お母さんの楽しんでいる姿を見る事なのかもしれません。
遊びから学べることは無限です。
この夏休み、思いっきり遊んで一回りも二回りも大きくなって欲しいものですね。
舟木将人