…―in the rain―…

…―in the rain―…

My name is Mira. I sing for myself.

Words & Painting by Mira
Photograph by Mira & Magical Man
*転載・複製、禁止。

舞台が燃えて
貴方が居なくなって
光が怖くなって
姿を変えて
名前を失くして
そこに真っ白な海を見た時
私は もう一人の私に言ったの。

私にとって歌うことほど残酷なことはない、と。



月の道標が見えなくなって
貴方を失って
伝えられることは何も無くなって
バラバラになって
全部壊れて
そこに真っ白な朝を見た時
私は もう一人の私に言ったの。

私にとって歌うことほど残酷なことはない、と。










 

 


この空に君が溶けてしまってから、今日で12年が経つ。


まだ憶えてる。

横顔も後ろ姿も、最高の笑顔も。

お調子者な性格も、誰よりも速く走っていく姿も。

私を呼ぶ声も、鮮明に憶えている。


最期のとき、何も言えず、どうすることもできずに私を見ていた、あの眼差しも。

今でもよく憶えているよ。

 

君はいつも、本当に優しくて、美しかった。


何年経っても、大好きだよ。

ありがとう。

 


 

 

 

 





 

 

 

 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

人間が、嫌い。

でも、その不完全さが、美しい。 
その不完全さこそ、愛おしい。

笑って。
泣いて。
足掻いて。
転がって。
抱きしめて。

そのうち忘れて、いつか消えてしまう。
それでも私達は天空を仰ぐ。
花を、探す。

この世界には全てが在る。
 
愛してる。

愛してるよ。 

ばかやろう。
 



蘇る記憶 
 
蘇る記憶 
 
蘇る記憶 
 
蘇る、記憶
 
そしてまた 涙になる 
 
何度も 
 
私を許さないでと 願いながら
 



 


「人間のすることではない」と時々耳にするけど、私は思ってしまう。


「人間だからこそ、こんなことができてしまう。今までもそうだったのでは。」と。


とても悲しく、苦しくなる。

 

 

この頃、義務教育を熱心に受けていたら知識として身についていたであろう、近代100年程の出来事を勉強し直していた。 

 

世界的に有名な独裁者のこと、奴隷制度や薬害や人体実験の歴史、香辛料や先住民のこと、大きな戦のこと、日本のこと。


侵略、虐殺について有名な本は図書室で読んだことはあるし、文系科目の成績は悪いほうではなかったのでそれなりに知っていたけど、白人が奴隷にされていた歴史も出てきて、驚いた。 

 


私たちはずっと、何をやってるんだろう。

 

数百年、数千年で激しく変わっていったのは、文化や習慣だけで、大衆心理や悲劇の本質は何も変わってないと感じる。


歴史も未来予測も、今朝の報道も、そこにはそれぞれの解釈とそれぞれの都合があるだけなのかもとも思ったりする。

 

 

誰にも、分からない。

 

いつも誰にも分からないことのほうが遥かに多いんだ。

 

 

それなら私は、どう生きるか。

どう生きたいか。


この世の美しさは、何処に在るのか。


卑怯で醜く、傲慢で弱い姿の自覚の先に何を見て、どう足掻きながら、何を願い望むのか。


もう、それだけだ。

 

 

なんて愚かだ。

 

 

でも生きる。

 


いつか、愛に。


 


 

 

 

 

 

 

 

 


 
 
昔々、人も皆、本当に危険なものを察知することができた。

星を憶え、風を読み、豊かで鋭い感性が生きていた。

昔の人が持つ知恵には、どれも深く沁み入る理由があった。

野生動物たちとの距離も弁えていた。

他の種族に対する敬意もあった。

呪いの言葉とともに、要らない物ばかりが増えていく。 
 

私の言葉が戯言だと思うなら、それもひとつの感性だ。

だけど私にとっては、今の社会こそが狂気そのものだ。
 
新しく形成されていく産業と文明と、それらに潰されていくものに敏感である者たちよ。

どうか消えてしまわないで。
 
私たちに必要なのは、病名でも番号でも仮面でもAIでもない。 
 
 
繰り返される言葉に騙されるな。

魂を明け渡すな。

心を研ぎ澄ませ。

聴こえるか。
 
 
 
お前は 誰だ

君は 誰だ

私は 誰だ

想い出せ



 

 

私の名前を呼んでくれる人が居て。

私に心を開いてくれる人が居て。

私の自由を願ってくれる人が居て。


海の歌と風の感触と

月の響きと木々の温かさ。


こんなに幸せなことはない。

こんなに幸せなことはないよ。


たとえ

どんなに傷だらけになろうと

私は生きていける。


何処までも行ける。


 




 

 

 

 

 


 


(2023.3.1)

 
 
大切なものが壊れるときや大切な人とさよならするとき、それはそれは、二度と経験したくないほど、とても耐えがたい痛みで、でも人間が嫌いなのは本音で、偽りだらけの世界にうんざりで、誰も居ない空間や依存性の無い自由が好きなのも本当で。

なのに、あなたの笑い顔を見ると、たまらなく嬉しくて。

社会はずっと狂っていて、どう考えたってこんなことはおかしいだろって感じることはたくさんあって、生まれてしまう怒りと悲しみは、どうしたらいいのか今も判らない。

でも、人と人が声を重ねて心を合わせたり、互いに触れ合い、抱きしめ合ったりする度、人間は美しくて愛おしいって、強く感じる。

私は、愛してると歌い、平和を祈りながら、今でも、愛や正義が一体なんなのかなんて、理解できてない。

だけどやっぱりそれでも私は、あなたと生きていきたい。

それぞれの道を想い合い、この星でみんなと幸せに生きていきたい。

全てを越えて、その先に生まれる柔らかい風の中に、辿り着きたい。

 

 



 
(2023.2.20)
 
 
誤魔化しても無駄 
 
偽っても無駄 
 
嘆いても無駄 
 
着飾っても無駄 
 
この水は全てお見通し 
 
月は全てを感じ取る 
 
鎧も仮面も
残すのは空虚だけ 
 
最期に残るのは
本物だけ 

私はそれを知っている 
 
覚悟して 
自分の道を進むだけ

 

 
 
 
 
 2022.1.

 


 
 
子どもの頃から、ずっと感じている。
 
当たり前のことなど、何一つ無い。
 
今日が最後の日だと思って呼吸する。
 
今日が最後の日だと思って、眼を開ける。
 
 
歌も、お話も、もうこれが最後かもしれない。
 
だから私は、言葉を大切にする。
 
在り方を、大切に選ぶ。
 
形あるものは一瞬で壊れてしまうから。
 
伝えられるのは、これで最後かもしれないから。
 
もう二度と、会えないかもしれないから。
 
 
これが最後の言葉だとしたら、何を伝えよう。

今日が最後の一日だとしたら、何を残そう。
 
 
この想いは、いつか必ず届くべきところへ届くことを、私は知っている。
 
自分の涙の理由と、背負い切れないものがあることも、私は知っている。
 
躰に残された力は、限られている。
 
 
だから私は、愛だけを残せればいい。

嘆いたり、縋ったり、暴いたりしない。
 
 
僅かな愛だけを残せたら、それでいい。
 
 
 
 



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

同じ言葉でも、響くものと、響かないものがある。


何がロックだ、何が世界平和だ、何がラブ&ピースだと、そう思うのは、何故だろう。


報道の内容に違和感を持ち、コメンテーターや政治家や日常の矛盾に苛立ちを感じるのは何故だろう。


今の私に出来ることは、その理由を真剣に考えることくらいだ。 

 


捻くれ者なのは、昔から。

がっつりのマイノリティなのは、百も承知。


ごめんね。


想いも、願いも、祈りも、ずっとずっと、変わってないよ。


だからこそ、自分に嘘はつけない。


15歳のときから、沖縄のことを忘れた日は一日もない。


福島の発電所のことも、あの日から毎日、考えている。

 


だから辺野古にも国会前にも行った。


私は自分の苛立ちや怒りや空しさを肯定し、次に進む必要がある。


ごめんね。

嘘はつけない。

ファッションみたいに綺麗な言葉は選べない。


ごめんね。


自分の未熟さも、誰もが旅の途中だということも、解ってるつもりだよ。


ただ、もう、繰り返したくないんだ。