完璧な欧州連合 ベルトン&ホタレック | WFS JAPAN

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Berton, Hotarek make for perfect European union
by Vladislav Luchianov
special to icenetwork



Getty Images マシキム・トランコフのイエローパンツクラブに胸を張って仲間入りを果たしたホタレック


南ヨーロッパの情熱と、西ヨーロッパの粘り強さが一つになった時、それは非常に強い繋がりに変化を遂げる。その代表的な例が、イタリアのペアチームであるステファニア・ベルトン&オンドレイ・ホタレックであろう。

ベルトンとチェコ出身のホタレックは、お互い長きにわたって待ち焦がれていた正にうってつけのパートナーを見つけたようだ。ホタレックは2009年にベルトンをペアを組み、進歩をし始め、そして挑戦的な道を歩み始めた。

昨シーズン、彼らはクロアチア、ザグレブで行われたヨーロッパ選手権で第3位となり、イタリアペアとして初めてのメダルを獲得した。そして今シーズン、彼らの成功は更なる高みに達し、2013スケートカナダではイタリアペア史上初のGPイベント勝者となった。

Icenetworkは彼らに、最近の成績やお互いのキャラクターの違いについて、そしてソチオリンピックに向けての準備についてなど話を聞くことが出来た。



Icenetwork: ステファニア、オンドレイ、昨シーズンのザグレブであなた達はイタリアペアとして初めてヨーロッパ選手権でメダルを取りましたね。そして今シーズンはスケートカナダでGP初優勝を飾りました。今の思いをお聞かせ下さい。

Berton/Hotarek: 私たちがずっと一生懸命に練習に励んできた結果が、形となって表れているのだと思います。それに関して私達はとても満足しています。

昨シーズンのユーロでは、私たちにとって何か特別な雰囲気を感じられたんです。まるで観客が皆イタリア人かのような!イタリアから沢山の人たちが観戦に訪れていましたから、彼らのお陰で私たちはまるで地元にいるかのような気持ちになれたのだと思います。特にSPで私たちは良いパフォーマンスをすることが出来て、そして私たちが銅メダルと取ったのだと解った時---これまでの全てのユーロがあって、その後にメダルが取れたことは---本当に嬉しかったです。

Berton: スケートカナダはまた全く違う話なのです。あの時私たちは優勝など全く考えていませんでした。実際、FSのキス&クライに座っていた時、私は“初めてGPで2位になれるわね!”と言ったくらいですから。でも、競技というのは本当に予測出来ないものですね。

その前のスケートアメリカでは、準備が整っていたにも関わらず良いパフォーマンスを2つ揃えることが出来なかったので、次の大会だったスケートカナダの滑りには本当に満足しているんです。スケートアメリカの出来に私はすごくがっかりしたのですが、オンドレイはそうでもなくって。準備が整っているのに大会でそれを披露出来ないなんて、なんてアンフェアなの!って思ったんです。なのでスケートカナダのFSでようやく滑りに満足できました。

ジャーナリストの取材に応じていましたから、ミーガンとエリックのパフォーマンスは見ていなかったんです。そして優勝したことをコーチから知らされても、嬉しさに変わりはありませんでした。なぜなら当初の目標だった良い滑りをすることは達成されていましたから。


Icenetwork: この先、向上するための何かプランはありますか?

Berton/Hotarek: 今までやってきたように、これからもハードに取り組んで、其々の大会に備えたいと思います。いつチャンスが巡って来ても大丈夫なように。


Icenetwork: スケートカナダでのライバルはデュハメル&ラドフォードでした。彼らとのライバル関係はどの様に見ていますか?

Berton/Hotarek: ミーガンとエリックとはもう長い付き合いになります;何年も前に彼らが初めてネーベルホルンに出場して以来、一緒に戦って来ました。彼らと一緒だと楽しいんです;とても良い人たちですから。

スケートとは、私たちがどうこうというよりも、私たちのスケーティングがどの様に評価されるかということなのです。そういう意味で私たちをライバルだと呼べる理由はないかと思います。


Icenetwork: 今シーズンのここまでの所、世界でのペア競技についてはどう考えてますか?

Berton/Hotarek: レベルは高くなってますね。いつも驚きや予想外の結果があったりするので、大会の様子を見るのはとても楽しいです。そういうことがペアをもっともっと面白くしているのですね。

沢山のペアが違ったタイプのリフトや新しいエレメンツなどに取り組んでいます。次は何なのかを予測することは難しいですが、でもそれが刺激的なんですよね!


Icenetwork: 現世界ペアチャンピオンであるマキシム・トランコフは、あなた方のスケートカナダの勝利をとても独創的かつユーモラスは表現で祝福しています。彼はツイッターで“もし優勝したかったら、黄色のパンツが鍵になる”と呟きました。

Berton/Hotarek: 私たち二人ともツイッターをやっていないので、彼の呟きを知りませんでした。でもとても面白いコメントですね!ええ、そうですね、彼は正しいと思います!(笑)


Icenetwork: ステファニア、2012年1月にあなたはイタリア警察のスポーツグループのメンバーになりましたね。だからサイドバイサイドスピンの時に指示を出すのも貴方の役割なのでしょうか?それは持って生まれたリーダーシップなのでしょうか。それともこれまでの状況が強い女性へと作り上げたのでしょうか?

Berton: 私たち2人とも警察の一員となりました。私はいつも指示を出すというわけではないですが、でもこれは生まれついての性格なのだと思います。私は自分のやることをコントロールしたいと思いますし、その結果に責任を持ちたいと思っています。自分で自分に多くの事を期待していますし、自分の望む結果が得られない時などは本当にナーバスになってイライラもします。そんな私を強い女性と言ってくれて感謝します(笑)


Icenetwork: オンドレイ、あなたは元々冷静な人に見えます。パートナーの情熱的なイタリア気質にどの様に対応していますか?

Hotarek: 前は今よりももっと冷静だったと思うんだ。そこがイタリアに来て以来、イタリアっぽくなった部分だと思うし、沢山の人が僕にちょっと適応しすぎじゃないと言うんだよね。例えば、僕は時々遅刻してしまうことがある。イタリアに来る前には考えられないことだけど、でもそれが今じゃ毎日の生活の一部になってしまってるんだよ。“言い訳に迫られた時は渋滞あり”って言うだろ(笑)そんな感じで僕は自分の人生に対処してるし、典型的イタリアの情熱を持って滑ってるよ。


Icenetwork: お二人は技術的な要素だけではなく、常に向上を続けているコンポーネンツの強いセットを持っていますね。ソチオリンピックに向けては、どの様に準備を進めていく予定ですか?

Berton/Hotarek: これまでの準備のやり方が正しかったことが解りましたので、これからもそれを大きく変える予定はありません。

リンクでは毎日フランカ・ビアンコーニと、そしてオフアイスではジャンニ・ペリチェーリとトレーニングをして、コラード・ジョルダーニとより細かに振付を見て行こうと思っています。


Icenetwork: タチアナ・ヴォロソジャル&マキシム・トランコフが最近マークした世界最高得点からも解るように、ペアスケーティングの限界は無いように思えます。あなた方はスケーティングのどこを最も変えたいと思っていますか?

Berton/Hotarek: スピードやエレメンツへの予想外の入り方にはいつも取り組んでいます。そしてバックワード・アウトサイド・デススパイラルではまだレベル4と高いGOEを貰えていないので、それもですね。コンポーネンツに関しては、プログラムのストーリーと音楽性に取り組もうと思っています。そうすることによってコンポーネンツも高くなっていくはずですから。


Icenetwork: インタビューでいつも聞いていることがあるのですが、ロシアでオリンピックが開催されることにちなんで、ロシアに関することで好きなもの5つ、教えていただけますか。

Berton/Hotarek: 先ずは絶対にサンクトペテルブルク。去年行ったのですけど、素晴らしい街でした。

2番目はロシアの帽子!とても暖かいですよね。

3番目がロシアのバレエ。常に完璧。

4番目はカリンカ!聞くととても楽しくなります。

最後はロシアのフィギュアファン!彼らはいつも良くしてくれて、私達を心地よい気持ちにしてくれるのです。