裏庭に繋がれた犬の、ある1日
2019-10-01 12:46:55
裏庭に繋がれた犬の、ある一日
テーマ:犬たちへの思い
ぺっしゃんこにひしゃげて、薄べったく、毛皮が落ちています。
ボクはデップリお腹が邪魔して、ぺしゃんこにはなれません。
なんか、文句あるの?
「弥生、スコットランドはエジンバラ発」さんのブログよりご紹介します。
いつも転載させて頂きまして、ありがとうございます。青字は転載です。
裏庭に繋がれた犬の、ある1日
https://scotyakko.exblog.jp/25572949/
6時:
家の中の人影が見える、声が聞こえる、
だけど誰も、ぼくがどうしているかを見に来る者はいない
彼らはお喋りしてるし、笑ったりしてる
あぁ、ぼくもみんなと一緒にいたいな
6時半:
お腹が空いたし、のども渇いたよ
昨夜、ぼくを繋ぐチェーンに絡まった時に、つまずいて
ごはんと水の入ったボールを蹴飛ばしてしまったんだ
6時45分:
チェーンがきつくて、ぼくの首の皮膚に食い込んでるよ
8時15分:
家の中に住んでる人々は みんな、家を出て行くよ
ぼくは、誰かがぼくに気付いてくれると思って、思い切りシッポを振って走り出してみたけど
チェーンに引っ張られて、思い切り後ろへ転んでしまったよ
ダメだった
8時15分 - 14時:
ぼくは、いったい何をしたら良いのかわからない
このチェーンに繋がれてたら、家を守ることはできないし
犬用の玩具もないし、一緒に遊ぶ友達もいない
もし、吠えたら、誰かがやって来て、ぼくに何をすれば良いのか
教えてくれるかも知れない、それとも一緒に遊んでくれるかも知れない
ぼくは、一日中、吠えることにしたよ
2時半:
動物管理局の人がやって来て、家のドアに紙をはさんで行った
彼は、ぼくのことを、哀れんだような目で見てた
ぼくは、悪い犬に見えるのかな?
ぼくは、確かに汚いんだけれど、こんな汚れた土の上で座ってたら 清潔でなんかいられないんだ
ぼくは、いったい、どうして良いのかわからずに
彼のことを見ながら、ばたばたと円を描いて歩き回り、唸り、そして吠えたよ
ぼくは、外を通り過ぎて行く人みなにも、唸り、吠えたんだ
3時15分:
その家に住む、一番、小さい人が帰って来た
もしかしたら、ぼくと遊んでくれるかも知れない!
いや、遊んでくれない
ぼくの寝床から数メートルのところにある、いつものトイレで用を足そう
5時半:
残りの全員が家に帰って来た
そのうちの1人が、動物管理局の人が置いていった紙切れを取り除いて
ぼくに向かって、吠えるんじゃないと大声で怒鳴った
ぼくは、とっても困惑してしまい、どうして良いのかわからないから どたばたとまた、前へ後ろへ歩き回った
6時:
家の中から食べ物の匂いがする
ぼくは、お腹がぺこぺこで、のどがカラカラだ
7時:
家の人が1人庭に出てきた
彼は、ぼくのご飯のボールにご飯を入れ、水のボールに水を入れた
ぼくは、誰かがぼくに注目してくれていることが、あんまりにも嬉しくて
興奮して飛び上がり、両方のボールの中身をぶち空けて、彼の洋服を汚してしまった
彼は、ぼくを叱り付け
こんなんだから、お前は家の中なんかで人間と一緒に暮らせないんだよ と怒鳴った
8時:
また、独りぼっちの夜
ぼくは、チェーンに繋がれている夢を見る
だって、他のことは、ぼくは何にも知れないのだから
(英文を私なりに訳させて頂きました)
よく行くスーパーの途中に、犬を外飼いされているおうちがあって、
その子が気になって、しょっちゅう見に行っていました。
酷暑の夏も雪の冬も、その子は短いチェーン一杯のところに、いつも寝転んでいました。
小さな小屋にはヨシズが立てかけてありましたし、排せつ物が落ちていたこともなく、
水の器はありませんでしたが、きっとご飯の時には貰えていたでしょう。
チェーンが短か過ぎると思ったのも、駐車場を兼ねていましたから、事故への配慮かもしれません。
つまり、かあさんが文句を言う筋合いは何もなかったのです。
昨日、しばらくぶりに覗きましたら、その子はいなくなっていて、小屋もヨシズもかたずけられていました。
あの子は、神様に召されたのでしょうか。
あなたは幸せだったの? かあさんの胸の奥に、一筋涙がこぼれました。
今日もお出で下さいまして、ありがとうございました。