清衡公は願文(がんもん)の最後に自身の(らい)()(おう)(じょう)を祈り、「(てっ)()()(かい)」(世界の外周を囲む鉄囲山の内にあるガンジス川の砂ほどに無数の世界)、「(たい)(らん)湿(しっ)()」((たい)(しょう)(らん)(しょう)湿(しっ)(しょう)()(しょう)という生まれ方をするあらゆる生命)のもとに、自分が現世に成した善なる行いが及んで()(やく)をもたらすようにと祈念してこの願文を結んでいます。

 

 

「身(  しん)()必ず(あん)(にょう)(くに)(いた)らん。乃至(てっ)()()(かい)(たい)(らん)湿(しっ)()善根(ぜんこん)(およ)ぶ所、(しょう)()()(りょう)ならん。」

 

中尊寺建立供養願文(部分)


次回「中尊寺落慶900年 ⑩清衡公の三世」へ続く。



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