私は、英国の大学院に留学し、そこで修士・博士課程を過ごした。最終的には博士をとることができたものの、そこでの研究に行き詰ることによって、日本の大企業への就職を決めた。
そのときの私にとって、日本の優良企業とされている企業が採用している終身雇用制度が魅力的だったことは否めない。やはり、多くの日本人が考えていた通り、大企業に入ることが人生の成功であるとの考えを持っていた。
しかし、不運にも、入社一年目にリーマンショックが重なったこともあり、そこでの私の経験は愉快なものではなくなった。ここでの経験と大学教員として転職するまでの経緯は、以下にまとめている。
一部、話を分かりやすくするために端折ったところはあるが、おおよそこのとおりである。