シンガポールは、携帯アプリで利用できる自転車シェアリングサービスが急速に普及しています。
今年に入って国内外の民間3社が相次いで参入し、利用者獲得競争が激しくなってきているようですが 駐輪場などの公共設備がほとんど無いシンガポールで放置自転車が増え続けています。
3社に共通しているのは携帯アプリを活用する点だ。利用者は会員登録後、オーバイクとモバイクについてはQRコードで、ofoについては送信された4桁の番号で解錠し、自転車を利用します。
サービス開始当初の料金は、オーバイクが30分につき1シンガポール(S)ドル(約80円)、ofoが1回につき0.5Sドル、モバイクが30分につき0.5Sドルだった。オーバイクとモバイクについては、GPS(衛星利用測位システム)を活用した地図機能で空き車両を探すこともできます。
各社は、現在の車両数や利用者数などについて詳細を公表していない。しかし、バスに比べて1日当たり数Sドルの節約になるとされる低料金や手軽さが人気を集め、通勤・通学だけでなく余暇でも利用する人が増えているもようです。
2月の試験運用時には1000台でサービスを展開していたオーバイクは、需要拡大に対応するため6月中に保有台数を1万~2万台に増やすと発表した。現在、駐輪場の確保に向けて各方面と交渉中だといいます。
3社の利用者獲得をめぐる競争は激しさを増しているそうです。専門家からは「今の料金で採算が取れるとは思えない。どこまで損失に耐えられるかを競っているようなものだ」といった声も上がる。これに対し、オーバイク幹部は「今はシステムの普及と人々の意識を変えることが先決」と応じました。
また、政府は現在のところ市場動向を静観しているが、事故が起きた際の補償や路上放置自転車の問題など、今後は政府の対応が求められる事態が増えるとする専門家もいます。シンガポール国立大学の教授は自転車専用道などインフラの問題も無視できないとし「本格的なサービスが始まった以上、政府は早急に関連するインフラ事情の調査を行うべきだ」と指摘しました。
自転車シェアリングは、渋滞緩和や排ガス抑制などにつながると期待される半面、路上放置や盗難といった短所もあるとされ、今後、シンガポールでどのように市場が拡大していくか、都市部のモデルケースの一つとして注目が集まっていきそうです。
中国では、ビジネス化が軌道に乗っているようですが、ここシンガポールでは、まずインフラ整備等必須だと思うので民間ビジネスとしては、かなり厳しくなると思います。